特定一般教育訓練給付金は、受講費用の40%(上限20万円)が支給され、修了後に資格取得と就職などの条件を満たすと50%(上限25万円)まで上がる制度です。 教育訓練給付の3種類のうち、速やかな再就職・早期のキャリア形成に資する講座が対象になります。

ただし、この記事でいちばん伝えたいのは給付率ではなく期限です。 この制度は、受講開始日の2週間前までに手続きを済ませていないと受けられません。申し込んだあとで知っても間に合いません。

この記事の要点

  • 給付率は40%(上限20万円)、条件達成で50%(上限25万円)
  • 受講開始日の2週間前までに、キャリアコンサルティングと受給資格確認が必要
  • 支給額が4千円を超えない場合は支給されない。安い講座では出ないことがある

⚠️ 以下の数値は2026年7月25日にハローワークインターネットサービスの公式ページで確認したものです。制度は改正されることがあるため、最新は必ずハローワークの教育訓練給付金ページや窓口でご確認ください。個別の受給可否は、ご自身の雇用保険の加入状況によります。

3種類の中での位置づけ

教育訓練給付は3種類あり、対象となる講座の性質で分かれています。

種類給付率上限対象の性質
一般教育訓練20%10万円雇用の安定・就職の促進に資するもの
特定一般教育訓練40%(→50%)20万円(→25万円)速やかな再就職・早期のキャリア形成に資するもの
専門実践教育訓練50%(→70%→80%)年40万円(→56万→64万)中長期的なキャリア形成に資するもの

どの区分になるかは講座ごとに決まっており、自分で選べるものではありません。 受けたい講座がどの区分の指定を受けているかは、講座の案内やハローワークで確認します。制度全体の見取り図はAI講座で使える給付金・補助金の全体マップにまとめています。

給付率:40%と50%の条件

基本:40%(上限20万円)

厚生労働大臣の指定する特定一般教育訓練を受講し、修了した場合に、支払った教育訓練経費の40%が支給されます。ただし、その額が20万円を超える場合は20万円が上限です。

上乗せ:50%(上限25万円)

修了後に、次のいずれかに当てはまる場合、50%(上限25万円)に上がります。

  • 受講した訓練が目標としている資格取得などをし、修了日の翌日から1年以内に一般被保険者等として雇用された場合
  • 雇用されたまま、その訓練が目標としている資格取得などをした場合

この上乗せは、令和6年10月1日以降に受講を開始した場合に限られます。

実質負担はいくらになるか

給付率だけを見ると誤解が生まれるので、上限に当たるケースと当たらないケースの両方で計算します。

ケース1:受講費用30万円(上限に当たらない)

計算支給額実質負担
40%のとき30万円 × 40% = 12万円12万円(上限20万円内)18万円
50%のとき30万円 × 50% = 15万円15万円(上限25万円内)15万円

ケース2:受講費用60万円(上限に当たる)

計算支給額実質負担
40%のとき60万円 × 40% = 24万円20万円(上限で頭打ち)40万円
50%のとき60万円 × 50% = 30万円25万円(上限で頭打ち)35万円

ケース2では、実質的に戻る割合が40%を下回ります。 受講費用が50万円を超えると上限に当たるため、「4割戻る」という感覚のまま高額な講座を選ぶと、想定と差が出ます。

なお、支給額が4千円を超えない場合は支給されません。 40%の場合、受講費用が1万円程度の講座では対象外になる計算です。

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受給できる人の条件

次の(1)または(2)に当てはまり、厚生労働大臣が指定する特定一般教育訓練を修了した方が対象です。

(1) 在職中の方(雇用保険の一般被保険者・高年齢被保険者等) 受講開始日に、雇用保険に加入していた期間が3年以上

(2) 離職された方 雇用保険の資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ雇用保険に加入していた期間が3年以上

初めて教育訓練給付を受給する場合は、(1)(2)いずれも加入期間が1年以上あれば受給可能です。

また、受講開始日の前日から3年以内に教育訓練給付金の支給を受けたことがある場合は、支給されません。 前回使ったことがある方は、この間隔の確認が必要です。

受給条件のケース別の考え方は教育訓練給付金の受給条件は?でより詳しく扱っています。

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手続き:2週間前までに終わらせる

この制度でいちばん多い失敗が、手続きの遅れです。 給付を受けるには、次の手順が必要です。

  1. 訓練対応キャリアコンサルタントによる訓練前キャリアコンサルティングを受ける
  2. ジョブ・カードの交付を受ける(就業の目標、職業能力の開発・向上に関する事項を記載したもの)
  3. 受講開始日の2週間前までに、ハローワークで受給資格確認の手続きを行う

3の期限を過ぎると、その講座では給付を受けられません。 キャリアコンサルティングは予約が必要な場合もあるため、講座を検討し始めた段階でハローワークに相談するのが安全です。

支給申請の期限

  • 基本(40%):訓練修了日の翌日から起算して1か月以内
  • 上乗せ(50%):訓練修了後、資格取得または就職した日のいずれか遅い日から起算して1か月以内

上乗せ分は、すでに支給を受けた40%分との差額が支給される形になります。申請手順の全体像は教育訓練給付金の申請手順ガイドにまとめています。

他の給付との違い

一般教育訓練(20%)との違い 給付率が倍になる一方、事前のキャリアコンサルティングと受給資格確認が必要になり、手続きの負担は増えます。制度の詳細は一般教育訓練給付金とは?へ。

専門実践教育訓練(50〜80%)との違い 専門実践のほうが給付率も上限も大きく、最大3年間・上限192万円まで支給される設計です。ただし対象は中長期的なキャリア形成に資する講座に限られ、受講期間も長くなります。詳細は専門実践教育訓練給付金とは?へ。

AI・生成AI関連の講座を探す手順は教育訓練給付金でAI講座を受ける方法で扱っています。

FAQ

Q. 自分が対象になるか、どこで確認できますか? A. ハローワークで、受講開始(予定)日時点での受給資格の有無と、希望する講座が厚生労働大臣の指定を受けているかを確認できます。講座に申し込む前に確認してください。 個別の受給可否は雇用保険の加入状況によります。

Q. いくら戻りますか? A. 条件を満たした場合、教育訓練経費の40%(上限20万円)です。修了後に資格取得と就職などの条件を満たすと50%(上限25万円)になります。支給額が4千円を超えない場合は支給されません。

Q. 受講後に手続きすれば間に合いますか? A. 間に合いません。受講開始日の2週間前までに、キャリアコンサルティングとジョブ・カードの交付を経て、ハローワークで受給資格確認を済ませておく必要があります。

Q. 50%にならなかった場合、損をしますか? A. 上乗せ分を受けられないだけで、基本の40%は条件を満たしていれば支給されます。ただし上乗せには申請期限(資格取得または就職した日のいずれか遅い日から1か月以内)があるため、ご注意ください。

Q. 一般教育訓練と特定一般教育訓練は、自分で選べますか? A. 選べません。講座ごとにどの区分の指定を受けているかが決まっています。同じ分野でも、講座によって区分が異なることがあります。

Q. 過去に教育訓練給付を使ったことがあります。また使えますか? A. 受講開始日の前日から3年以内に支給を受けている場合は対象外です。3年以上あいていれば、他の要件を満たすことで再度の受給が可能な場合があります。詳細はハローワークでご確認ください。

まとめ

  • 特定一般教育訓練給付金は40%(上限20万円)、条件達成で50%(上限25万円)
  • 上乗せの条件は「資格取得など+修了日の翌日から1年以内の雇用」など。令和6年10月1日以降に受講開始した場合に限る
  • 受講開始日の2週間前までにキャリアコンサルティング・ジョブ・カード・受給資格確認。ここが最大の落とし穴
  • 受講費用が高いと上限で頭打ちになる。60万円の講座では戻る割合が変わる
  • 支給額が4千円を超えない場合は支給されない
  • 個別の受給可否は雇用保険の加入状況によるため、申込前にハローワークで確認

次に読む:AI講座で使える給付金・補助金の全体マップ教育訓練給付金の申請手順ガイド


※制度の内容は改正されることがあります。給付率・上限額・要件・期限は2026年7月25日時点でハローワークインターネットサービスの公式ページで確認したものです。個別の受給可否は必ずハローワークでご確認ください。

出典

最終更新:2026年7月25日/fondantAI編集部