AIの講座を探すとき、比較サイトより先に見るべき場所があります。

**経済産業省とIPAが運営する「マナビDX」**です。国が定めたスキル標準に紐づけて講座を探せるため、レベルの見当がつきます。受講料でも絞り込めます。

この記事の要点

  • 講座はレベル1〜4に分かれ、国のスキル標準に対応している
  • 教育訓練給付などと連携した講座を探せる
  • 公式に**「レベル4には業務経験が必要」**と明記されている

⚠️ 以下は2026年8月12日にマナビDX公式サイトで確認した内容です。

マナビDXとは

デジタルスキル習得に関する講座を紹介するポータルサイトです。運営は**独立行政法人情報処理推進機構(IPA)**のマナビDX事務局で、経済産業省・IPAが策定した各種スキル標準を活用して講座を探せます。

名称の由来も公式に説明されています。 「マナビDX(デラックス)」のDELUXEは 「Digitaltransformational Education and Learning platform for Users × Engineers」 の略とされています。

掲載されている講座の中には、受講費用等の補助が受けられる講座もあります。

講座は3つの標準に紐づく

標準対象
DXリテラシー標準(DSS-L)全てのビジネスパーソンが身につけるべきスキル
DX推進スキル標準(DSS-P)デジタル技術を活用し、組織の競争力を高める推進役に必要なスキル
ITスキル標準(ITSS)/ITSS+IT人材に求められるスキルとキャリアの指標。ITSS+は第4次産業革命に向けた学び直しの指針

「自分はどれか」を決めてから探すと早いです。 業務でAIを使う側ならDSS-L、推進役ならDSS-P、技術者ならITSSという分かれ方になります。

DSS-Pの6類型についてはAI人材の職務経歴書の書き方でも扱っています。

レベル1〜4の意味

ここがこのポータルの価値です。 講座に公的な物差しが付いています。

レベル対応する標準到達する状態
レベル1DXリテラシー標準要求された作業を上位者の指導を受けて遂行する。最低限の基礎的知識
レベル2DX推進スキル標準・ITSS・ITSS+上位者の指導の下、一部を独力で遂行する
レベル3同上要求された作業を全て独力で遂行する
レベル4同上プロフェッショナルとして課題の発見と解決をリードする

講座は、リテラシー講座(レベル1)と実践講座(レベル2以上)の2つの群に分かれています。

🔍 編集部の本音 レベルの定義を読むと、自分がどこを目指すべきかが冷静に見えます。 「独力で遂行できる」がレベル3。多くの人が実務で必要としているのは、たぶんレベル2〜3です。 いきなりレベル4の講座を探しても、次の但し書きに引っかかります。

公式が書いている、期待しすぎないための注意

2つの但し書きが明記されています。

① レベル4に到達するには、講座だけでは足りない

レベル4に到達するためには、業務経験(または実践的な演習の受講)が必要です。

② 講座を受けてもロールの要件は満たさないことがある

講座が『あるロール』に対応している場合でも、一般的にロールには複数のスキルが求められることから、その講座の受講のみで受講者が該当ロールの要件を満たすとは限りません。

公式の例が具体的です。 データサイエンスプロフェッショナルにはAI領域とデータサイエンス領域の両方のスキルが求められるため、両方を学べる講座か、複数の講座の受講が必要とされています。

「この講座を受ければAI人材になれる」という説明を見たら、この記載を思い出してください。 国のポータル自身が、そうではないと書いています。

独学とスクールの判断軸は生成AIは独学で足りる?にまとめています。

支援制度と連携した講座を探す

費用の話です。 マナビDXでは、次の制度と連携した講座が多数あると案内されています。

  • 第四次産業革命スキル習得講座(経済産業省)
  • 教育訓練給付制度(厚生労働省)
  • 人材開発支援助成金(厚生労働省)

教育訓練給付の仕組みAI講座で使える給付金・補助金の全体マップ対象講座の探し方教育訓練給付金でAI講座を受ける方法にまとめています。

なお、各制度の要件は本記事では扱っていません。 対象になるかどうかは必ずハローワーク等でご確認ください。

PR・おすすめNeuro DiveAI・データサイエンスが学べるIT特化の就労移行支援。公式サイトを見る

探し方は3通り

1. キーワードから

どの画面でも、ヘッダーから検索できます。 具体的な講座名や技術名があるならここが最短です。**「注目ワード」**というトレンドキーワード集も用意されています。

2. スキルやロールから

レベル1のリテラシー講座と、レベル2以上の実践講座に分かれています。

実践講座は**「スキルから探す」「ロールから探す」**の2通り。

ここに注意点があります。 実践講座をロールから探す場合、レベル2の講座は具体的なロールからではなく「横断的で幅広く基礎を学ぶ」から探す必要があります。

ロール名で探して見つからないときは、この動線を使ってください。

3. おすすめから

キーワードもカテゴリも思いつかない場合は、マナビDXおすすめの視点から選べます。

絞り込み

検索結果は、デジタルスキル標準・講座レベル・受講料などの条件で絞り込めます。

費用を抑えたいなら、この絞り込みを使ってください。 本記事では個別の講座名や無料講座の件数は扱っていません(変動するため)。最新の状況は公式サイトで直接確認するのが確実です。

続ける仕組み

ソーシャルアカウントでログインすると、2つの機能が使えます。

機能できること
お気に入り気になる講座を登録しておく
学習プラン学習したい講座の登録、進捗と受講実績の管理

「計画的、継続的な自己研鑽を実現する」ための機能と説明されています。複数の講座を積み上げる前提なら、使う価値があります。

有料の講座を検討する段階

公的ポータルで探しても足りない、と感じたときが分かれ目です。

状況考え方
何を学べばいいか分からないレベル1(リテラシー講座)から。まず物差しを持つ
独力で作業を進めたいレベル2〜3を狙う
業務で使う場面が決まっている講座より先に、その業務で試す
資格を目標にしたいAI資格の難易度ランキングで位置を確認
プロフェッショナルを目指す講座だけでは足りない(業務経験が必要)

3つ目が実は重要です。 使う場面が決まっていないまま講座を増やしても、身につきません。

資格から入るなら、ITSSレベル1に登録されている試験もあります(Python3エンジニア認定試験など)。

FAQ

Q. マナビDXの利用は無料ですか? A. ポータルサイトの利用について、掲載されている講座には無料のものと有料のものがあります。 受講料での絞り込みができるため、条件を指定して確認してください。

Q. どのレベルの講座を選べばいいですか? A. 独力で作業を遂行したいならレベル3、指導を受けながらならレベル2が目安です。**まったくの初学者はレベル1(リテラシー講座)**から始めてください。

Q. 講座を受ければAI人材になれますか? A. 公式に否定されています。 「レベル4に到達するためには業務経験(または実践的な演習の受講)が必要」「その講座の受講のみで受講者が該当ロールの要件を満たすとは限りません」と明記されています。

Q. 給付金が使える講座を探せますか? A. 教育訓練給付制度や人材開発支援助成金と連携した講座が多数あると案内されています。ただし対象になるかは個別の条件次第なので、必ずハローワーク等でご確認ください。

Q. ロール名で検索しても出てきません。 A. 実践講座をロールから探す場合、レベル2の講座は「横断的で幅広く基礎を学ぶ」から探す必要があります。 具体的なロール名からは表示されません。

Q. 中立の立場で「講座を受けなくていい」と言うこともありますか? A. あります。使う場面が決まっていないなら、講座より先にその業務で試すべきだと思います。当サイトはスクールを運営しておらず、提携の有無で評価を変えていません。国のポータル自身が「講座だけでは足りない」と書いているという事実は、そのまま受け取るべきです。

まとめ

  • マナビDXは経産省・IPAが運営する公的な講座ポータル
  • 講座はDSS-L/DSS-P/ITSSの3標準に紐づく
  • レベル1〜4の物差しがある。独力で遂行はレベル3
  • レベル4には業務経験が必要講座だけではロール要件を満たさない(公式記載)
  • 教育訓練給付・人材開発支援助成金・第四次産業革命スキル習得講座と連携した講座がある
  • 検索はキーワード/スキル・ロール/おすすめの3通り。受講料で絞り込める
  • レベル2の講座はロール名では出てこない(「横断的で幅広く基礎を学ぶ」から)

次に読む:AI講座で使える給付金・補助金の全体マップ生成AIは独学で足りる?


※掲載講座・条件は変更されることがあります。最新の情報はマナビDX公式サイトでご確認ください。支援制度の対象可否は、各制度の窓口でご確認ください。

出典

最終更新:2026年8月12日/fondantAI編集部