Python3エンジニア認定試験は1つの試験ではありません。基礎・実践・データ分析・データ分析実践の4種類があり、受験料も内容も違います。
そして基礎試験とデータ分析試験は、経済産業省のスキル標準に登録され、厚生労働省の一般教育訓練給付指定講座の対象試験にも掲載されています。 民間資格としては珍しい位置づけです。
この記事の要点
- 4種類の受験料は1万円または1万2千円(税別)。学割は半額
- 全試験とも40問・合格ライン70%
- 無料で受けられる試験もある(現在メンテナンス中)
⚠️ 以下は2026年8月12日に一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会の公式サイトで確認した情報です。受験料・試験制度は変更されることがあります。
4種類を一覧で比べる
| 試験 | 内容 | 受験料(税別) | 学割(税別) | 問題数 | 合格ライン |
|---|---|---|---|---|---|
| 基礎試験 | 文法基礎 | 1万円 | 5千円 | 40問 | 70% |
| 実践試験 | 実践的な仕様・ライブラリの使い方 | 1万2千円 | 6千円 | 40問 | 70% |
| データ分析試験 | データ分析の基礎や方法 | 1万円 | 5千円 | 40問 | 70% |
| データ分析実践試験 | データ処理技術・データ構造 | 1万2千円 | 6千円 | 40問(75分) | 70% |
すべて40問の選択問題で、合格ラインは正答率70%です。 つまり12問まで間違えられるという計算になります。
学割が半額なのは大きい。学生なら基礎試験が5千円(税別)です。
※試験時間が公式ページに明記されているのはデータ分析実践試験(75分)のみです。他の試験の時間は公式サイトでご確認ください。
無料で受けられる試験がある
PythonZen & PEP 8 検定試験という試験があり、受験料金は無料です。
- 内容:PythonZen(The Zen of Python)とPEP 8に関する知識を問う
- 20問(すべて選択問題)
- 合格ライン:正答率70%
- 合格者には電子ファイルで認定証が発行される
ただし、2026年8月12日時点で「メンテナンス中」と表記されています。 受験を検討する場合は、公式サイトで再開状況を確認してください。
🔍 編集部の本音 無料で認定証まで出る試験は、そう多くありません。PEP 8(Pythonのコーディング規約)を体系的に確認する機会としても悪くないと思います。再開されたら、有料試験の前に一度受けてみる価値はあります。
公的なスキル標準での位置づけ
ここがこの試験の特徴です。 民間資格でありながら、経済産業省の2つのガイドラインに登録されています。
経産省 ITSS(ITスキル標準)
基礎試験とデータ分析試験がともに、**職種:ソフトウェアディベロップメント、専門分野:応用ソフトの「レベル1」**として、キャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップに掲載されています。
経産省 DSS-P(DX推進スキル標準)
同じく基礎試験とデータ分析試験が、次のカテゴリにレベル1として登録されています。
- ソフトウェアエンジニア > フロントエンドエンジニア
- ソフトウェアエンジニア > フィジカルコンピューティングエンジニア
DSS-Pは、経営企画やデータサイエンティストなど6つの類型で構成されるスキル標準です。 その中のソフトウェアエンジニア類型に、この試験が位置づけられているということになります。
「レベル1」は入口の水準です。 これを取れば即戦力、という話ではありません。ただし、社内で説明するときに公的な基準に紐づけられるのは実務上の利点だと思います。
給付金との関係を正確に
公式サイトには、基礎試験とデータ分析試験が「厚生労働省一般教育訓練給付指定講座対象試験」に掲載されている、と記載があります。
ここは誤解しやすい部分なので、正確に書きます。
| よくある誤解 | 実際 |
|---|---|
| 試験を受ければ給付金が出る | 出ません |
| 受験料が2割戻る | 戻りません |
給付の対象になるのは「指定講座」であって、試験そのものではありません。 つまり、厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講し、修了することが前提です。
そのうえで、受講した講座がこの試験を対象としている場合に、講座の受講費用について給付を受けられる可能性があるという関係になります。
制度の全体像はAI講座で使える給付金・補助金の全体マップにまとめています。対象講座かどうかは、必ずハローワークで確認してください。
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目的から決めるのが早いです。
| 目的 | 選ぶ試験 | 理由 |
|---|---|---|
| Pythonをこれから学ぶ | 基礎試験 | 文法基礎。ITSS・DSS-Pレベル1に登録 |
| データ分析に進みたい | データ分析試験 | 同じく公的標準に登録あり。1万円(税別) |
| 業務での実装に踏み込む | 実践試験 | ライブラリの使い方まで |
| 分析の処理技術を固めたい | データ分析実践試験 | データ処理技術・データ構造 |
| まず無料で試したい | PythonZen & PEP 8 | 無料。ただし現在メンテナンス中 |
多くの人にとっての入口は基礎試験だと思います。 公的な標準に登録されているのが基礎試験とデータ分析試験の2つなので、社内での説明のしやすさも含めて、この2つが軸になります。
ネットワーク自動化の試験もある
Pythonとネットワーク自動化基礎検定という外部提携試験もあります。
- 主な対象者:配属前から配属3年目程度のネットワークエンジニアでネットワーク自動化の構築・運用を担当する方
- 試験時間:60分
- 設問数:40問(80問からランダム出題)
- 合格基準:7割正解
- 受験料:1万円(税別)
注意点があります。 公式に「この試験は提携試験であり、試験会場が通常とは異なります」と明記されています。申し込み前に会場を確認してください。
他のAI・データ系資格との位置づけ
| 資格 | 性格 |
|---|---|
| Python3エンジニア認定 | 言語そのもののスキル。ITSS・DSS-Pレベル1 |
| E資格 | ディープラーニングの実装。Pythonが前提になる |
| 統計検定 | 統計学の知識。手法の理解 |
| DS検定 | データサイエンティストのリテラシー |
E資格を目指すなら、Pythonの基礎は避けて通れません。 順番としては、Python3基礎 → 統計またはデータ分析 → E資格、という積み方が無理がないと思います。
難易度の比較はAI資格の難易度ランキング、職種としての進み方はデータサイエンティストになるには?をどうぞ。
FAQ
Q. 受験料はいくらですか? A. 基礎試験とデータ分析試験が1万円(税別)、**実践試験とデータ分析実践試験が1万2千円(税別)**です。学割はいずれも半額(5千円/6千円、税別)です。
Q. 合格ラインは何点ですか? A. **全試験とも正答率70%**です。40問中12問まで間違えられる計算になります(PythonZen & PEP 8検定試験は20問で同じく70%)。
Q. 給付金は使えますか? A. 試験そのものは給付の対象ではありません。 基礎試験とデータ分析試験は「一般教育訓練給付指定講座対象試験」に掲載されていますが、給付を受けるには厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講・修了する必要があります。対象講座かどうかはハローワークでご確認ください。
Q. 履歴書に書く価値はありますか? A. 経産省のITSSとDSS-Pにレベル1として登録されている点は、公的な基準に紐づけて説明できる材料になります。ただしレベル1は入口の水準です。実務経験とセットで示すほうが効きます。
Q. 無料の試験はいつ受けられますか? A. PythonZen & PEP 8 検定試験は2026年8月12日時点でメンテナンス中と表記されています。再開状況は公式サイトでご確認ください。
Q. 中立の立場で「取らなくていい」と言うこともありますか? A. あります。すでにPythonで実務のコードを書いていて、それを見せられる人には不要だと思います。当サイトは試験団体もスクールも運営しておらず、提携の有無で評価を変えていません。これから学ぶ人が到達点を決めるための目印として使うのが、いちばん実利があります。
まとめ
- 種類は基礎・実践・データ分析・データ分析実践の4つ
- 受験料は1万円/1万2千円(税別)、学割は半額
- 全試験とも40問・合格ライン70%
- 基礎試験とデータ分析試験は経産省ITSS・DSS-Pにレベル1として登録
- 同2試験は一般教育訓練給付指定講座の対象試験。ただし給付は講座の受講が前提
- PythonZen & PEP 8 検定試験は無料(現在メンテナンス中)
- ネットワーク自動化の提携試験は試験会場が通常と異なる
次に読む:AI資格の難易度ランキング/E資格とは?
※本記事は2026年8月12日時点の公式情報にもとづきます。受験料・試験制度は変更されることがあります。最新の情報は一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会の公式サイトでご確認ください。
出典
- 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会「Python試験(Python資格)」(2026年8月12日確認)
最終更新:2026年8月12日/fondantAI編集部
