E資格(エンジニア資格)とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する、ディープラーニングを「実装できる」エンジニア向けの資格です。 G検定が「知識を問う」試験なのに対し、E資格は「作れる力」を問います。最大の特徴は、受験するにはJDLA認定プログラム(認定講座)の修了が必須なこと。誰でも受けられるG検定とは、ここが決定的に違います。2026年第1回は1,317名が受験し、911名が合格(合格率69.17%)。受験料は一般33,000円(税込)です。

この記事の要点

  • 受験には認定プログラムの修了が必須。しかも「試験日の過去2年以内」
  • 2026年第1回の合格率は69.17%。ただし学習を終えた人の中での数字
  • 分野別の平均得点率を見ると、いちばん落としているのは機械学習

E資格の試験概要(2026年)

項目内容
主催日本ディープラーニング協会(JDLA)
受験資格JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了
受験料一般33,000円/学生22,000円/協会会員27,500円(税込)
試験時間120分
出題数知識問題(多肢選択式・100問程度)
実施形式各地の指定試験会場で受験
実施回数年2回(2026年は2月・8月)
出題範囲応用数学・機械学習・深層学習・開発環境
合格率69.17%(2026年第1回。回により変動)

(出典:JDLA公式・2026年第1回結果発表)

最大の特徴:認定プログラムの修了が必須

E資格は、受験するだけで前提条件があります。 JDLAが認定した講座(認定プログラム)のいずれかを、試験日の過去2年以内に修了していないと受験できません。

認定プログラムは複数の事業者・教育機関が提供しており、未経験者向けから実務経験者向けまでレベルはさまざまです。総数はJDLA公式で公表されておらず、認定は追加・変更されます。 検討時点の認定プログラム一覧(公式)で確認してください。

つまりE資格を目指すことは、「認定講座を受ける」こととセットになります。どの講座を選ぶかはE資格のJDLA認定プログラムの選び方で解説しています。

どこで落としているか:分野別の平均得点率

JDLAは結果発表で、分野ごとの平均得点率を公表しています。2026年第1回はこうでした。

分野平均得点率
開発環境79.46%
深層学習60.74%
応用数学60.48%
機械学習59.91%

E資格2026年第1回の分野別平均得点率を示す図。開発環境79.46%に対し、機械学習59.91%・応用数学60.48%・深層学習60.74%は約60%にとどまる。差が出るのは機械学習と応用数学

開発環境だけが約8割、残る3分野は約6割という構図です。受験者は環境まわりの実務的な内容は取れているのに、理論寄りの分野で落としています。とくに機械学習は最低の59.91%。

ここから読める対策の順番はシンプルです。

  1. 機械学習と応用数学を先に固める:平均が6割ということは、多くの人がここで点を落としています。差がつくのはこの2分野です
  2. 深層学習は範囲が広い:得点率は機械学習と大差ないため、後回しにはできません
  3. 開発環境は最後でよい:平均79.46%で、実務経験があれば取りやすい分野です

「深層学習の資格だから深層学習だけやる」は、いちばん危ない進め方です。土台の数学と機械学習で落ちます。なお、この数値は2026年第1回のもので、回によって変動します。

難易度:合格率7割の読み方

E資格の合格率は約7割と高めですが、これを「簡単」と考えるのは誤りです。理由は2つあります。

  1. 受験者は認定プログラムを修了した人だけ——つまり、すでに一定の学習を終えた人の中での7割です
  2. 出題には数学・機械学習・深層学習の実装レベルの知識が含まれ、プログラミングや数学の基礎が前提になります

上で見たとおり、その「学習を終えた人たち」でも3分野の平均が約6割です。準備した人の7割が受かる試験であり、無勉強で受かるものではありません。累計の合格者は10,838名(2026年第1回時点)で、決して大規模な資格ではありません。

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試験時間:1問あたり約72秒

120分で100問程度なので、1問にかけられるのは約72秒です。G検定(オンライン100分・145問程度=約41秒)と比べれば余裕がありますが、計算を伴う問題では時間を使います。

  • 迷った問題を飛ばして戻る前提で解く
  • 計算問題は時間を計って練習しておく

会場受験である点も、G検定(オンライン受験あり)との違いです。

E資格とG検定の違い

E資格G検定
対象実装するエンジニア活用する人全般
受験資格認定プログラム修了が必須制限なし(誰でも)
問われる力実装力・数理知識・全体像
受験料(一般・税込)33,000円13,200円
実施形式会場受験オンライン/会場

「AIを作る側」ならE資格、「AIを使う・判断する側」ならG検定が目安です。G検定の詳細はG検定とは?難易度・合格率、他の資格も含めた比較はAI資格の難易度ランキングをどうぞ。

FAQ

Q. E資格は未経験でも取れますか? A. 認定プログラムには未経験者向けもあります。ただし数学・プログラミングの学習は必要で、G検定より難易度は上がります。

Q. どの分野を重点的に対策すべきですか? A. 2026年第1回の平均得点率では機械学習(59.91%)と応用数学(60.48%)が低く、開発環境(79.46%)が高い結果でした。理論寄りの分野から固めるのが効率的です。

Q. 認定プログラムはどれくらいの期間・費用がかかりますか? A. 講座により幅があります。数ヶ月・数十万円規模のものが多く、給付金対象の講座もあります。使える制度の全体像は給付金・補助金の全体マップ、実質負担の考え方はE資格は意味ある?で解説しています。

Q. 修了してから、いつまでに受験すればいいですか? A. 試験日の過去2年以内に修了していることが条件です。試験は年2回のため、修了時点から最大4回の受験機会があります。

Q. E資格を取ると就職・転職で有利ですか? A. 実装力の証明にはなりますが、資格だけで採用が決まるわけではありません。実務やポートフォリオと合わせて評価されます。

まとめ

  • E資格は実装できるエンジニア向け。受験に認定プログラム修了(2年以内)が必須
  • 2026年第1回は1,317名が受験し合格率69.17%。累計合格者は10,838名
  • 分野別では機械学習59.91%が最低、開発環境79.46%が最高。理論寄りから固める
  • 合格率は高めだが「学習を終えた人の中での数字」。数学・プログラミングが前提

次に読む:AI資格の難易度ランキングE資格のJDLA認定プログラムの選び方E資格は意味ある?G検定とは?


※試験制度・料金・合格率は回により変わります。受験前に必ずJDLA公式サイトで最新情報をご確認ください。

出典

最終更新:2026年7月29日/fondantAI編集部