AIを学ぶのに、AIを先生役として使うのがいちばん早い方法です。 分からない用語をその場で聞けて、理解度に合わせて説明を変えてもらえる。人間の先生には頼みにくい「何度も同じことを聞く」も気兼ねなくできます。
そして、そのための機能が実際に用意されています。 感覚的に「聞けばいい」ではなく、練習問題を出させたり、模擬試験を作らせたりする専用の仕組みがあります。
この記事の要点
- ガイド付き学習という専用モードがある(家庭教師として使う)
- クイズ・フラッシュカード・模擬試験を頼めば作ってくれる
- ただし日本から使えない機能もある。そして誤りは混ざる
「聞く」だけで終わらせない
AIに教わるとき、多くの人は質問して答えを読んで終わります。それだと定着しません。
学習として成立させるには、次の3つが要ります。
- 説明してもらう(インプット)
- 問題を出してもらう(確認)
- 間違えた理由を聞く(修正)
2番と3番を頼んでいない人が、とても多い。 そして、この2つは機能として用意されています。
ガイド付き学習を使う
Geminiには、家庭教師として使うためのモードがあります。公式の説明では、ガイド付き学習、視覚的な参照資料、教育リソースを提供できる家庭教師として利用できるとされています。
手順はこうです。
- パソコンで gemini.google.com にアクセス
- テキストボックスで**「ファイルを追加」**をクリック
- 画面下部の [その他のツール] → [ガイド付き学習] をクリック
- 学習したいトピックについて質問やプロンプトを入力
- (必要なら)ファイルや画像をアップロード
- 送信
モバイルアプリでは段階的に提供されています。 見つからない場合は、パソコンのブラウザから試してください。
図や動画で説明させる
文字だけで分からないときの手段があります。
- Geminiは、理解に役立つ図や画像を回答に含めることがあります。こちらからリクエストもできます
- YouTube動画を回答に含めることもあります([Gemini アプリ アクティビティ]がオンの場合のみ)
- YouTube動画のリンクをプロンプトに貼って、その動画から学習教材を作らせることもできます
3つ目が強力です。 「この解説動画を見たけど理解できなかった」というとき、動画そのものを渡して教材化させられます。
問題を作らせる
ここがAI学習の本番です。 Geminiでは、プロンプトで頼むだけで学習教材が作れます。
| 作りたいもの | プロンプト |
|---|---|
| クイズ | 「〜についてのクイズを作成して」 |
| フラッシュカード | 「〜についてのフラッシュカードを作成して」 |
| 学習ガイド | 「〜についての学習ガイドを作成して」 |
| 模擬試験 | 「[試験名]と同じ長さの模擬試験を作成して」 |
自分の資料をアップロードして、それを元に作らせることもできます。 [ファイルを追加] からソース資料を渡してください。
AI学習でこれが効くのは、公式ドキュメントを教材にできるからです。 各社のヘルプページやガイドを読ませて、「この内容で理解度を確認する問題を出して」と頼めば、自分専用の演習ができあがります。
模擬試験の中身
作った模擬試験には、実際の試験に近い仕組みが付きます。
- 試験全体か、特定のセクションだけかを選べる
- カウントダウンタイマーが追加されることがある
- 完了すると、正解・不正解・スキップした数とセクションごとのスコアが表示される
解きながら聞ける
クイズを始めたあとに使えるオプションです。
| 操作 | できること |
|---|---|
| [ヒントを見る] | 詰まったときにヒントをもらう |
| 左側のテキストボックス | テストの内容や資料についてGeminiに質問 |
| [成績を分析する] | 完了後に成績を確認 |
| [さらに問題を生成] | 同じ範囲で追加の問題を作る |
「解いて、間違えて、その場で聞ける」——これが人間の教材にはない部分です。参考書だと、分からない解説は分からないままですが、ここでは追加で質問できます。
フラッシュカードの機能
暗記が要る範囲には、フラッシュカードが向きます。
- ヒントを表示する
- シャッフルモードでカードの順番を混ぜる
- テキスト読み上げで問題と答えを聞く
- 終わったら [フラッシュカードを再開] でもう一周
読み上げがあるので、移動中にも使えます。
作った教材は Canvas パネルに表示され、ドキュメントとして扱えます([ファイルを追加] → [Canvas])。Canvasそのものの使い方はGeminiのCanvasとは?へ。
🔍 編集部の本音 独学が続かない理由の多くは「手応えがないこと」です。読んでも分かった気がしない。問題を出させて間違えると、分かっていない場所が一発で出ます。 気持ちのいい体験ではないですが、これがいちばん早い。
日本から使えない機能がある
正直に書きます。 学習機能の一部は、日本からは使えません。
公式に明記されている制限です。
OpenStax のリソースにアクセスする機能は、現在のところ米国内で英語でのみ利用可能です。 これらの機能は現在のところ、18歳未満のユーザーや、仕事用または学校用のアカウントでログインしているユーザーはご利用になれません。
**「@OpenStax と入力すれば信頼できる教科書を根拠にできる」**という使い方が紹介されていますが、日本語環境では対象外です。
もうひとつ。 仕事用・学校用のGoogleアカウントでは、作った模擬試験・クイズ・フラッシュカード・学習ガイドを共有できません(個人アカウントなら g.co/gemini/share の公開リンクで共有できます)。
誤りが混ざる前提で使う
AI学習でいちばん怖いのは、間違ったことを覚えてしまうことです。
AIは、もっともらしい誤りを出すことがあります(ハルシネーション)。特に、AIが自分自身について説明するときは要注意です。機能名や仕様は変わりやすく、学習データが古いままのことがあります。
対策は単純です。
- 仕様・機能・料金は、必ず公式ドキュメントで確認する
- AIには**「考え方の説明」と「演習」を任せ、事実の確認は自分でやる**
- 資格の学習なら、公式のシラバスを渡してそこから問題を作らせる
仕組みそのものはハルシネーションとは?で解説しています。
AI学習での具体的な進め方
この記事の読者向けに、実際の流れを書きます。
①公式ドキュメントを教材にする
学びたいツールの公式ヘルプを開き、その内容をファイルやテキストで渡して「この内容の要点を、初心者向けに説明して」と頼む。
②説明させたら、すぐ問題を出させる
「いま説明した内容で、理解度を確認する問題を5問出して。多肢選択式で」
種類を指定できます(多肢選択式・自由回答形式など)。
③間違えたら理由を聞く
「なぜこの選択肢が正解なのか、私が選んだ選択肢が違う理由と一緒に説明して」
ここが最も学習効果が高い部分です。
④用語をフラッシュカードにする
覚える必要がある用語だけ抜き出して、フラッシュカードにする。移動中に読み上げで回す。
⑤実際に触る
最後は自分で操作してください。 問題が解けることと、使えることは別です。
学習の全体像は生成AI独学ロードマップ、何から始めるかはAI学習は何から始める?にまとめています。独学とスクールの判断は生成AIは独学で足りる?へ。
FAQ
Q. AIに教わるのと、参考書で学ぶのはどちらがいいですか? A. 併用が現実的です。AIの強みはその場で質問できることと自分専用の問題を作れること。事実の正確さは、公式ドキュメントや書籍のほうが安定します。
Q. ガイド付き学習はどこにありますか? A. gemini.google.com で「ファイルを追加」→ [その他のツール] → [ガイド付き学習] です。モバイルアプリでは段階的に提供されています。
Q. 自分の資料から問題を作れますか? A. できます。[ファイルを追加] でソース資料をアップロードしてから、クイズや模擬試験の作成を頼んでください。
Q. YouTube動画から教材を作れますか? A. できます。プロンプトに動画のリンクを含めて、その動画から学習教材を作るよう頼めます。
Q. @OpenStax は日本でも使えますか? A. 使えません。 公式に「現在のところ米国内で英語でのみ利用可能」と明記されています。18歳未満や仕事用・学校用アカウントも対象外です。
Q. 会社のアカウントで教材を共有できますか? A. できません。 仕事用・学校用のGoogleアカウントでは、模擬試験・クイズ・フラッシュカード・学習ガイドを共有できないと明記されています。
Q. AIの説明を信じていいですか? A. 考え方の説明は有用ですが、事実は確認してください。 特にAIツールの仕様・料金は変わりやすく、誤りが混ざりやすい部分です。
まとめ
- AIは家庭教師として使える。専用のガイド付き学習モードがある
- クイズ・フラッシュカード・模擬試験・学習ガイドをプロンプトで作れる
- 自分の資料やYouTube動画から教材を作れる。公式ドキュメントを教材にするのが効く
- 解きながらヒント・質問・成績分析・追加問題が使える
- @OpenStaxは米国・英語のみ。仕事用/学校用アカウントは共有も不可
- 事実の確認は自分で。 AIには説明と演習を任せる
次に読む:生成AI独学ロードマップ/Geminiでできること全ガイド
※機能・提供範囲は変更されることがあります。最新の情報はGoogleの公式ヘルプでご確認ください。
出典
- Google公式「Gemini アプリで学習ツールを使用する」(2026年8月12日確認)
- Google公式「Gemini アプリでクイズ、フラッシュカード、模擬試験などを作成する」(2026年8月12日確認)
最終更新:2026年8月12日/fondantAI編集部
