リスキリング補助金(経産省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」)を使う手順は、公式サイトで講座を探して、その事業者に直接申し込むだけです。 国に申請書を出す手続きはありません。

ただし、申し込む前に確認しておかないと損をする条件が2つあります。この記事では、講座の探し方から申し込みまでの流れと、その2つを順番に説明します。期限から逆算した「いつまでに申し込むべきか」はリスキリング補助金はいつまで?にまとめています。

この記事の要点

  • 流れは3ステップ。公式で講座を探す → 事業者サイトへ → 直接申し込む
  • 後から戻ってくるのではなく、最初から安い価格で受講する仕組み
  • キャリア相談と転職支援は無料。 費用がかかるのは講座だけ

この補助で受けられるもの

まず、何が手に入るのかを整理します。公式の説明では、この事業は3つを一体で提供する体制です。

受けられるもの費用
キャリア相談 … キャリアコンサルタント等と経歴・スキルの棚卸し、講座の検討無料
リスキリング … 講座の受講補助で軽減された価格
転職支援 … 転職に向けた伴走支援・職業紹介無料

講座だけを安く受ける制度ではありません。 相談と転職支援がセットで付いてくる、と考えたほうが実態に近いです。逆に言えば、転職する気がない人には向きません(後述)。

キャリア相談そのものについては訓練前キャリアコンサルティングとは?も参考になります。

お金の流れ:後から戻るのではない

ここを勘違いすると、資金計画が狂います。

公式には、本補助事業の直接的な補助対象は個人ではないと明記されています。補助金は補助事業者に支給され、受講者はその分だけ負担が軽くなった価格で講座を受けられるという仕組みです。

つまり、いったん全額を立て替える必要はありません。 最初から安い価格で受けられます。

段階補助される額
受講を修了した場合受講費用(税別)の1/2相当額・上限40万円
転職し、1年間継続就業した場合(追加)受講費用(税別)の1/5相当額・上限16万円

合わせて最大70%・56万円です。厚労省の教育訓練給付金は「いったん払って後から戻る」形なので、ここが実務上いちばん大きな違いになります。詳しくはリスキリング補助金と教育訓練給付金の違いへ。

手順①:講座と事業者を探す

公式サイトの「補助事業者を探す」ページから始めます。

絞り込みは2つの軸です。

  • 職種から絞り込む
  • スキルの分野から絞り込む(ビジネススキル/IT・デジタルスキル/設計・製造スキル/医療・福祉・生活スキル)

両方でも、どちらか片方でも絞り込めます。両方を選ぶと、選択した条件を同時に満たす事業者が表示されます。

「IT系の講座しかない」と思われがちですが、そうではありません。 公式には、プログラミングやWebデザインなどのデジタル分野に加えて、医療・介護・福祉・保育分野に関係する講座も受けられると書かれています。

検索結果を鵜呑みにしない

公式サイト自身が但し書きを出しています。 見落としやすいので引用します。

  • 掲載されている情報は、2026年3月時点のもの
  • 現時点で事業を開始しているすべての事業者について検索可能な状態ではない
  • 事業を開始している事業者は、別途「事業開始事業者一覧(PDF)」で確認できる

検索に出てこない=存在しない、ではありません。 目当ての分野が見つからないときは、一覧PDFのほうも見てください。講座の詳細は受講前に各事業者へ確認するよう案内されています。

なお、自分に合う分野が決まっていない場合は、最大4つの質問で答えられる職種診断が公式に用意されています。

手順②:事業者サイトへ移動する

検索結果の「詳細を見る」から、その事業者のページへ移動します。ここから先は、公式サイトではなく事業者の世界です。

講座の詳細・料金・開講スケジュールは、事業者ごとに違います。 同じ「補助対象」でも、受講金額や負担の軽減額は事業者によって異なると公式にも書かれています。

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手順③:事業者に直接申し込む

申し込みと問い合わせは、その事業者のページから行います。

あなたが国やハローワークに書類を出すことはありません。 窓口は事業者、というのがこの制度の形です。手続きの主導権が自分にない前提で、疑問は早めに事業者へぶつけてください。

🔍 編集部の本音 窓口が事業者ということは、説明の丁寧さも事業者次第ということです。条件の説明が曖昧なところは避けたほうがいいと思います。ここで妥協すると、あとの「聞いていない」がすべて自分に返ってきます。

申し込む前に確認すべき2つのこと

手順自体は簡単です。難しいのはここから。

①自分が対象か

公式の条件は、サービスへの登録時とキャリア相談の初回面談時に在職者であり、雇用主の変更を伴う転職を目指していることです。

  • 離職中の人は対象外
  • 転職する予定がない人も対象外(同じ会社でのスキルアップ目的では使えません)
  • 講座によっては事前知識が求められるケースもある

自分がどの制度に当てはまるかはAI講座で使える給付金・補助金の全体マップで判定できます。

②追加分(1/5)の条件を理解しているか

「最大70%」の後半20%分には、2つの条件が付いています。

  • 転職し、その後1年間継続的に転職先で就業していることが確認できること
  • ここでいう「転職」は、補助事業で実施された職業紹介による転職、または転職支援を実施する職業紹介事業者が自社で雇用する転職

自分で見つけた会社に自力で転職した場合は、この定義に当てはまりません。 「講座だけ受けて転職は自分で」という進め方だと、後半分は対象外になります。

確実に手に入るのは、修了時点の1/2(上限40万円)までと考えて計画するほうが安全です。

講座選びで手を抜かない

補助が効くからといって、講座選びの基準を下げないでください。

7割引きでも、目的に合わない講座の自己負担3割と数ヶ月は損失です。 補助の有無を一度忘れて、その講座で身につくものが自分の行きたい方向と合っているかを先に決めてください。講座選びそのものは給付金・補助金対象の生成AIスクール比較で、制度と切り離して検討できます。

FAQ

Q. 申請書はどこに出すのですか? A. 出しません。 補助されるのは事業者で、受講者は安くなった価格で受講します。窓口は各補助事業者です。

Q. 受講料はいったん全額払いますか? A. いいえ。最初から負担が軽減された価格で受講できます。後から返ってくる方式ではありません。

Q. キャリア相談だけ受けることはできますか? A. 本事業はキャリア相談・リスキリング・転職支援を一体で提供する仕組みです。相談と転職支援は無料ですが、転職を目指す在職者が対象という条件は変わりません。

Q. 検索しても希望の講座が見つかりません。 A. 公式の検索は2026年3月時点の情報で、すべての事業者が検索可能な状態ではないと明記されています。「事業開始事業者一覧(PDF)」も確認してください。

Q. IT系以外の講座もありますか? A. あります。公式に、医療・介護・福祉・保育分野の講座も含まれると書かれています。

Q. 転職しなければ、補助は受けられませんか? A. 修了時点の1/2(上限40万円)は受講修了が条件です。追加の1/5(上限16万円)が転職+1年間の継続就業の条件付きです。

まとめ

  • 流れは公式で探す → 事業者サイトへ → 直接申し込むの3ステップ
  • 国への申請はない。 窓口は補助事業者
  • 立て替え不要。 最初から安い価格で受講できる
  • 検索の掲載は2026年3月時点・全事業者ではない。一覧PDFも見る
  • 対象は在職者で、雇用主が変わる転職を目指す人
  • 追加分は事業経由の転職+1年継続就業が条件。確実なのは修了時の1/2まで

次に読む:リスキリング補助金はいつまで?リスキリング補助金と教育訓練給付金の違い


※制度の内容・掲載情報は変更されることがあります。申込前に必ず事業公式サイトと申込先の事業者で最新情報をご確認ください。

出典

最終更新:2026年8月11日/fondantAI編集部