Claude Coworkは、Claudeに作業そのものを任せる仕組みです。 公式の説明では、Claude Codeのエージェント的な能力を、コーディング以外のナレッジワークに広げたものとされています。ターミナルは必要ありません。
違いを一言でいうと、**チャットは「答えてもらう」、Coworkは「やっておいてもらう」**です。公式にも、プロンプトに1つずつ応答するのではなく、複雑な複数ステップの作業を引き受けて代行すると書かれています。
この記事の要点
- 対応は有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)。Web・モバイルはベータで順次展開中
- 作業はAnthropicのサーバー上で動く。PCを閉じても続く
- 実務でいちばん重要なのは3つの承認モード。ここを理解せずに使わない
チャットと何が違うか
| 通常のチャット | Cowork | |
|---|---|---|
| やり取り | 1問1答を重ねる | 成果を伝えて任せる |
| 実行場所 | 会話の中 | 隔離された環境で実際に動く |
| 作業時間 | その場で完結 | 長時間の作業も継続 |
| 途中で離席 | 会話が止まる | 閉じても進む |
| 成果物 | 会話に出力される | ファイルとして受け取る |
「頼んで、離れて、戻ってきたら終わっている」——これが公式の説明する使い方です。整形された文書、整理されたファイル、まとめられた調査結果などが対象として挙げられています。
対応プランと使える場所
公式によると、有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)限定です。無料プランでは使えません。
| 場所 | 状況 |
|---|---|
| Claude Desktop(macOS/Windows) | 完全な体験。ローカルファイルとブラウザを使える |
| Web(claude.ai) | ベータ。Maxプランから順次展開中 |
| Claude Mobile(iOS/Android) | ベータ。同上 |
Webとモバイルはベータで、Maxプランから数週間かけて順次展開中とされています。「使えるはずなのに出てこない」ときは、この展開待ちの可能性があります。
始め方はどの場所でも共通で、メッセージ入力欄で「Cowork」を選び、やってほしいことを説明するだけです。通常の会話に戻すときは「Chat」を選びます。
リモート実行という構造
ここを理解しておくと、仕様の疑問がほぼ解けます。
Coworkの作業は、あなたのPCではなく、Anthropicのサーバー上の隔離された環境で動きます。 セッションとファイルはClaudeのアカウントに保存されます。
そのため、こうなります。
- ノートPCを閉じても、作業は続く
- スケジュール実行は、PCが起動していなくても動く
- 同じセッションを、デスクトップ・Web・モバイルのどこからでも開ける
それでもデスクトップアプリが要る場面
一方で、あなたのPCの中のものに触る作業には、デスクトップアプリが開いている必要があります。
| 必要になる作業 |
|---|
| ローカルファイルの読み書き(接続したフォルダのみ) |
| ローカルのコネクタ |
| ブラウザ操作(Claude in Chrome経由) |
| コンピュータ操作(画面のクリックや入力) |
アプリを閉じるとセッション自体は動き続けますが、ローカルのファイルには届かなくなります。 「途中で止まった」ように見えるときは、まずここを疑ってください。
なお、コンピュータ操作はPro・Maxプラン向けのリサーチプレビューとされています。
3つの承認モード
この記事でいちばん読んでほしい部分です。 自動で動くツールなので、「どこまで勝手にやらせるか」の設定が中心にあります。
公式には3つのモードがあります。入力欄のモード選択からいつでも変更できます。
| モード | 挙動 | 向く場面 |
|---|---|---|
| Manual(手動承認) | 1つずつ止まって許可を求める。 都度AllowかDenyを選ぶ | お金・送信・重要ファイルが絡む作業 |
| Auto(自動承認) | 止まらずに進むが、各アクションを安全性の観点でチェックし、危険と判断したものは自動でブロックする | 通常の作業 |
| Skip(承認省略) | 止まらず、チェックもしない | 関わるものすべてを完全に信頼できる場合のみ |
Autoモードの実際
公式の説明によると、Autoモードはデータの持ち出しやプロンプトインジェクションのような危険を確認したうえで実行します。ブロックが起きた場合は、より安全な方法を探すか、あなたに確認します。ブロックが続くようなら、都度確認する動作に戻ります。
ただし、公式は明確にこう書いています。
どんな防御も完璧ではなく、どのモードもあなたの判断の代わりにはならない
そして、お金・あなたの名義で送られるメッセージ・重要なファイルが関わる作業では、近くで見ているか、手動承認に戻すことを勧めています。
Autoモードでも自動承認されないものも定められています。
- フォルダへのアクセス追加の許可
- ファイル削除の許可
- スケジュールタスクの作成
また、Autoモードは追加のチェックを行うぶん、他のモードより使用量を多く消費します。
Skipモードについて
公式の表現をそのまま書きます。「タスクに関わるすべてのアクション・コネクタ・ファイル・アプリを完全に信頼できるときにのみ使う」。
日常的に使うモードではありません。
削除は必ず確認される
安心材料として、これは押さえておいてください。
Coworkは、ファイルを完全に削除する前に、必ず明示的な許可を求めます。 許可のプロンプトが表示され、「Allow」を選ばないかぎり削除は実行されません。
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公式に挙げられている主なものです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| どこからでも作業 | 1つの場所で始めて、別の場所から操作・受け取り |
| 離席中も進む | 閉じても止まらない |
| ローカルファイルの直接操作 | アップロード・ダウンロードなしで読み書き(デスクトップ) |
| サブエージェントの調整 | 複雑な作業を分割し、並行して進める |
| 成果物の生成 | 数式が動くExcel、PowerPoint、整形された文書 |
| その場で編集 | Markdownの下書きを範囲選択し「Edit with Claude」で直す |
| 長時間の作業 | 会話のタイムアウトや文脈の上限で中断されない |
| スケジュール実行 | /schedule で作成。PCが起動していなくても動く |
| プロジェクト | 関連する作業を、独自のファイル・指示・記憶を持つ場にまとめる |
| ブラウザ操作 | Chromeを開いてクリック・入力・フォーム記入 |
成果物の生成については、通常のClaudeでもファイル作成機能が使えます。単発でExcelやスライドが欲しいだけなら、Coworkまでは要りません。
毎回の前提を書いておく
グローバル指示を設定しておくと、すべてのCoworkセッションに適用されます。文体、出力形式、自分の役割の背景などを書いておく場所です。
設定場所は Settings > Cowork の「Global instructions」です。
これはプロジェクト機能のカスタム指示と同じ考え方です。 毎回同じ説明を書いているなら、そこに移してください。
使用量の消費が大きい
公式が明記している注意点です。
Coworkでの作業は、通常のチャットより使用量を多く消費します。 複雑な複数ステップの作業は計算量が多く、より多くのトークンを必要とするためです。
上限に頻繁に当たる場合の対処として、公式は次を挙げています。
- 関連する作業を1つのセッションにまとめる
- ファイルアクセスや長時間実行を必要としない簡単な作業は、通常のチャットを使う
- Settings > Usage で自分の使用量を確認する
「何でもCoworkでやる」は非効率です。 調べもの、文章の相談、短い作業は通常のチャットで十分です。
任せる前に考えること
エージェント機能には、公式も「固有のリスクがある」と明記しています。 自動で動き、インターネットにアクセスするためです。
任せる作業を選ぶときの目安を挙げます。
| 任せやすい | 慎重にすべき |
|---|---|
| 資料の整理・分類 | 送信・投稿を伴う作業 |
| 調査結果のとりまとめ | 金銭が動く手続き |
| 定型フォーマットへの変換 | 顧客情報・個人情報を含むフォルダ |
| 下書きの作成 | 取り消しがきかない操作 |
判断の軸は「間違っていたら取り消せるか」です。 取り消せる作業から始めてください。データの扱い方の基本はAIと個人情報・プライバシーにまとめています。
組織で使う場合
- Team・EnterpriseのオーナーはOrganization settings > Capabilities から、CoworkとChatのウェブ検索を無効化できます
- Team・Enterpriseでは、書き込みを伴うコネクタの操作について、組織が都度承認を必須にできるとされています。その場合、個人の「常に許可」設定は適用されません
- Coworkの活動は、現時点ではCompliance APIには記録されません
- Team・Enterpriseの管理者は、OpenTelemetry(OTel)でCoworkの活動を監視できます
組織で導入する場合は、ここを先に確認してから配布してください。
Claude Codeとの関係
名前のとおり、Claude CoworkはClaude Codeと同じエージェントの仕組みで動いています。 違いは対象です。
| Claude Code | Claude Cowork | |
|---|---|---|
| 対象 | コードベース、開発作業 | コーディング以外の業務全般 |
| 必要なもの | ターミナルやIDE | ターミナル不要 |
| 使う人 | エンジニア | 職種を問わない |
「Claude Codeのすごさを、エンジニア以外にも」という位置づけと考えると分かりやすくなります。
Claudeの機能全体の見取り図はClaudeでできること全ガイド、ツールの選び方はAIツールおすすめランキングにまとめています。
FAQ
Q. 無料プランで使えますか? A. 使えません。Pro・Max・Team・Enterpriseの有料プラン限定です。
Q. Webやスマホで「Cowork」が出てきません。 A. Webとモバイルはベータで、Maxプランから順次展開中とされています。アプリが最新版か確認したうえで、展開を待つ必要がある場合があります。
Q. パソコンを閉じても作業は続きますか? A. 続きます。作業はAnthropicのサーバー上で動くためです。ただしローカルファイルやブラウザを使う作業は、デスクトップアプリが開いている必要があります。
Q. 勝手にファイルを消される心配はありませんか? A. 完全な削除の前には必ず明示的な許可を求められます。 「Allow」を選ばないかぎり実行されません。
Q. どのモードで使えばいいですか? A. **お金・送信・重要なファイルが絡む作業はManual(手動承認)**にしてください。それ以外はAutoが現実的です。Skipは、関わるものすべてを信頼できる場合に限られます。
Q. 使用量はどれくらい消費しますか? A. 通常のチャットより多く消費します。 特にAutoモードは安全性チェックを行うぶん、他のモードより多く使います。簡単な作業は通常のチャットに回すのが効率的です。
Q. Claude Codeとどう違いますか? A. 仕組みは同じで、対象が違います。 Claude Codeは開発作業、Coworkはコーディング以外の業務です。ターミナルは要りません。
まとめ
- Claude Coworkは、作業そのものを任せる機能。Claude Codeの仕組みを業務全般へ広げたもの
- 有料プラン限定。Web・モバイルはベータで順次展開中
- 作業はサーバー上で動くため、PCを閉じても進む。ただしローカルファイルにはデスクトップアプリが必要
- 承認モードの理解が最優先。お金・送信・重要ファイルが絡むならManual
- 削除には必ず明示的な許可が要る
- 使用量の消費が大きい。簡単な作業は通常のチャットに回す
- 任せる基準は「間違っていたら取り消せるか」
次に読む:Claude Codeとは?/ClaudeでExcel・PowerPointを作る方法
※Web・モバイルはベータ提供で順次展開中です。仕様・提供プラン・機能は変更されることがあります。最新の情報はClaudeの公式ヘルプセンターでご確認ください。
出典
- Claude ヘルプセンター「Get started with Claude Cowork」(2026年7月26日確認)
- Claude ヘルプセンター「Use Claude Cowork on web, desktop, and mobile」(2026年7月26日確認)
最終更新:2026年7月26日/fondantAI編集部
