面接の質問リストを先に作ると、うまくいきません。
質問が20個並んでいても、その答えを聞いて何が分かるのかが決まっていなければ、面接後に「いい人そうだった」しか残りません。
順序は逆です。見極めたいことを先に決めて、そこから質問を逆算します。
この記事の要点
- 見極めたいことを先に決める
- 深掘りは事実→判断→再現性の3段
- 聞いてはいけない質問をAIに点検させる
⚠️ この記事は採用する側の記事です。応募する側の面接対策はAIで面接対策する方法で扱っています。
ステップ1:見極めたいことを3つに絞る
まず、この職種で採用の成否を分ける要素を3つだけ挙げます。
以下の職種について、採用の成否を分ける要素を挙げてください。
■職種:[ ]
■業務内容:[ ]
■チーム構成:[ ]
- 5つ挙げたうえで、重要度の高い順に並べてください
- それぞれ「これが欠けていると何が起こるか」を書いてください
- 質問はまだ作らないでください
「これが欠けていると何が起こるか」が要点です。 ここが書けない要素は、実は重要ではありません。
3つに絞ってください。 面接時間は限られており、5つ以上を見極めようとすると全部が浅くなります。
ステップ2:見極めたいことから質問を逆算する
以下の3つを見極めたいと考えています。
それぞれについて、最初に聞く質問を2つずつ提案してください。
■見極めたいこと:
1. [ ]
2. [ ]
3. [ ]
■条件:
- 過去の具体的な経験を聞く形にしてください
- 「〜できますか」「〜は得意ですか」という自己申告を求める形は避けてください
- はい/いいえで終わる形にしないでください
- 本籍地・家族・住居環境・思想信条・宗教など、本人の適性能力と関係のない事項に触れないでください
最後の条件を必ず入れてください。 詳細は後述しますが、AIは求められれば書きます。
「〜できますか」を避ける理由は単純です。 ほぼ全員が「できます」と答えるため、情報になりません。
ステップ3:深掘りの型を用意する
面接で差がつくのは、最初の質問ではなく2手目・3手目です。
| 段 | 何を聞くか | 例 |
|---|---|---|
| ①事実 | 実際に何があったか | 「その状況を具体的に教えてください」 |
| ②判断 | なぜそうしたか。他に何を検討したか | 「他の選択肢はありましたか。なぜそれを選ばなかったのですか」 |
| ③再現性 | 今なら何を変えるか | 「同じ状況がまた起きたら、どうしますか」 |
②が最も重要です。 何をしたかは準備できますが、なぜそうしたかは準備しきれません。 判断の理由を聞くと、本人の考え方が出ます。
③は、経験から学べる人かどうかを見る質問です。 「同じようにやります」と答える人と、「今なら先に確認します」と答える人では、次に同じ状況で起きることが違います。
この3段を、見極めたいこと3つ分だけ用意すれば足ります。 全部で9つ。それ以上は要りません。
聞いてはいけない質問を点検させる
ここがAIの有用な使い道です。
採用選考では、本人の適性・能力と関係のない事項を質問することが不適切とされています。 代表的なものは次のような事項です。
- 本籍地・出生地
- 家族の職業・収入・地位・学歴
- 住宅の状況(間取り、持ち家か等)
- 生活環境・家庭環境
- 宗教、支持政党、思想信条
- 尊敬する人物(思想を推し量る意図につながりうるため)
- 購読新聞・雑誌・愛読書
- 男女雇用機会均等法に反する取り扱い(結婚・出産の予定など)
作った質問リストを、この観点で点検させます。
以下は採用面接の質問案です。
本人の適性・能力と関係のない事項に触れている質問、
または就職差別につながるおそれのある質問がないか点検してください。
- 該当する質問と、理由を挙げてください
- 言い換え案があれば示してください
[質問リストを貼る]
注意点が2つあります。
- AIの点検を最終判断にしないでください。 実際の運用は、自社の人事部門と、必要に応じて専門家に確認してください
- 面接中に会話の流れで出てしまうことがあります。 事前の点検は、意識に上げておくために行うものです
PR・おすすめValue AI Writer byGMO高品質なSEO記事を生成するAIライティングツール。公式サイトを見る🔍 編集部の本音 質問設計でAIを使うとき、いちばん価値があるのは質問を増やすことではなく、減らすことと点検することだと思います。20個の質問を作らせるのは簡単ですが、面接で本当に必要なのは3つの見極めと、それぞれ3段の深掘りだけです。残りは雑談で構いません。むしろ、聞いてはいけない質問が紛れ込んでいないかの点検にこそ、機械の目が効きます。
評価はAIにさせない
面接の評価をAIに出させると、説明できなくなります。
- なぜ不採用にしたのかを、社内に説明できない
- 応募者から理由を問われても答えられない
- どこを評価したのかが追えないため、選考基準の改善もできない
面接メモの整形(話した内容を項目ごとに分ける)は問題になりにくい使い方です。 一方、合否の判断や点数付けは人が持つ——ここが線引きになります。
応募者情報の扱い
- 履歴書・職務経歴書をそのまま入力しない(氏名・生年月日・学歴・住所が含まれます)
- 職種と業務内容だけを渡せば、質問の設計は成立します
- 面接メモを整形させる場合も、氏名は伏せられます
- 社内にAI利用の規程がある場合は、それが優先します(社内情報を学習させない設定)
面接後にやること
以下は面接のメモです。次の形に整理してください。
1. 事実として語られたこと
2. 判断の理由として語られたこと
3. 確認できなかった点(次の面接で聞くべきこと)
■条件:
- 評価や合否の判断は書かないでください
- メモにない内容を足さないでください
[メモを貼る]
3つ目が次の面接につながります。 「見極めたいこと3つのうち、2つ目が確認できていない」と分かれば、次の面接の設計が決まります。
FAQ
Q. AIに面接の質問を作らせてもいいですか?
A. 作らせて構いませんが、順序が重要です。 先に「何を見極めたいか」を3つ決めて、そこから逆算させてください。質問リストから入ると、答えを聞いても何が分かったのか判断できなくなります。
Q. 質問は何個用意すればいいですか?
A. 見極めたいこと3つ × 深掘り3段=9つで足ります。 それ以上用意すると、消化することが目的になり、相手の話を遮ります。
Q. 聞いてはいけない質問を確認できますか?
A. 点検には使えます。 本籍地・家族・住居・思想信条など、本人の適性能力と関係のない事項に触れていないかを検出させてください。ただしAIの点検を最終判断にせず、自社の人事部門と専門家に確認してください。
Q. 面接の評価をAIにさせてもいいですか?
A. おすすめしません。 不採用の理由を社内にも応募者にも説明できなくなります。面接メモの整形は問題になりにくい一方、合否の判断は人が持つべき領域です。
Q. 履歴書をAIに読ませてもいいですか?
A. そのままの入力は避けてください。 氏名・生年月日・住所・学歴が含まれます。質問の設計には、職種と業務内容の情報だけで足ります。
Q. 面接官が複数いる場合は?
A. 見極めたいこと3つを、面接官の間で先に共有してください。 同じ質問を重ねて聞くことが減り、面接の回数も減らせます。
まとめ
- 質問リストより先に、見極めたいことを3つ決める
- 質問は過去の具体的な経験を聞く形に。「〜できますか」は情報にならない
- 深掘りは事実→判断→再現性の3段。②の「なぜそうしたか」が最も効く
- 聞いてはいけない質問をAIに点検させる(本籍・家族・住居・思想信条など)。ただし最終判断は人事部門と専門家に
- 評価はAIにさせない。 説明できなくなる
- 履歴書はそのまま入力しない。 質問設計には職種と業務内容だけで足りる
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