WordのCopilotは、白紙から下書きを起こし、書いた文章を直し、長い文書の要点をつかむための機能です。 チャットの窓がWordの中に開き、そこで頼んだことが文書に反映されます。
他のAIと違うのは、同じMicrosoft 365の中にある資料・メール・会議を参照させられることです。ここがいちばんの価値になります。
この記事の要点
- 「/」で、他のドキュメント・メール・会議を参照させられる
- 共有文書では、承認するまで反映されない
- 「チャットのみ」を選ぶと、文書を変えずに相談できる
何ができるか
公式に挙げられているのは次の5つです。
| できること | 中身 |
|---|---|
| 作成 | プロンプト・アウトライン・ノート・参照ファイルから下書きを始める |
| 絞り込む | 選んだテキストを書き換える、トーンを調整する、簡潔にする |
| 理解 | 要約する、質問する、アイデアを検証する |
| 共同作業 | コピーを増やさず、元のファイル上でレビューできる変更として扱う |
| 根拠づけ | 関連するファイルや作業の文脈を使って、精度を上げる |
4つ目に注目してください。 「別名で保存したコピーが増えていく」問題を避ける設計になっています。
使うために必要なもの
公式には、**「対象となる Microsoft 365 サブスクリプション、または Microsoft 365 Copilot ライセンス」**が必要とされています。
対応しているのは、Word for Microsoft 365/Mac版/iPad版です。
表示されないとき
公式が原因を挙げています。
Copilot または特定の Copilot 機能が表示されない場合は、Microsoft 365 サブスクリプションに含まれていないか、組織の設定で有効になっていない可能性があります
個人の設定をいくら探しても出てきません。 会社のPCなら、管理者に確認してください。自分がどのライセンスかはCopilotのライセンスの違いで確認できます。
また、CopilotはWordの画面よりも対応言語が少ないため、言語によって使える機能が異なる場合があります。
開き方
- Wordで文書を開く
- ドキュメントの隅にある「Copilot 動的アクション」ボタンを選ぶ
- チャットウィンドウが開く(編集モードがオンの状態)
- プロンプトを入力するか、提案されたアクションを選ぶ
下書きを頼む
チャットウィンドウに、欲しい結果を書きます。
公式に挙げられている例です。
〔対象読者〕向けに、〔取り組み〕についての顧客向け概要を下書きしてください。背景・利点・リスク・次の手順を含めてください。
状況、マイルストーン、リスク、必要な意思決定のセクションを含む、プロジェクトの進捗報告を作成してください。
共通しているのは、「含めるセクションを指定している」ことです。 ここを書くかどうかで、直しの回数が変わります。
生成されたら、保持・破棄・フォローアップで調整を選べます。
公式のヒント
プロンプトは完璧である必要はありません。目的の結果から始めて、長さ・形式・トーン・参照する資料などの詳細を追加します
一発で決めようとしないほうが速い、ということです。
「/」で他の資料を参照させる
ここがWordのCopilotの本領です。
チャットウィンドウに 「/」を入力すると、ドキュメント・メール・会議の名前を入力できます。開いたメニューから選ぶだけです。
何ができるか、具体例で言うと:
- 前回の議事録を参照して、今回の議題案を作らせる
- 顧客から届いたメールを参照して、返答の文書を起こさせる
- 既存の提案書を参照して、別の顧客向けに書き換えさせる
「同じことをまた説明する」がなくなります。 資料を探して開いてコピーする手間ごと消えます。
会議の記録を扱う考え方はAIで議事録を作成する方法にまとめています。
既存の文書を直す
文書にすでに内容がある場合は、Copilotで編集を使います。
特定の箇所だけ変えたいとき:
- テキストを選択する
- 「書き換え」などのプリセットを選ぶ
もっと細かく指定したいときは、チャットウィンドウに自分の言葉で書きます。小さな調整から文書全体の改訂まで扱えます。
公式に挙げられている例:
意味を変えずに、このセクションをより簡潔にして、顧客に見せられる状態にしてください。
問題・リスク・次の手順が追いやすくなるよう、このセクションを再構成してください。
次の手順について、簡潔な結論を追加してください。
「意味を変えずに」が効きます。 これを付けないと、直しているうちに内容まで変わることがあります。
PR・おすすめValue AI Writer byGMO高品質なSEO記事を生成するAIライティングツール。公式サイトを見る共有文書での安心材料
共同編集している文書で使うとき、いちばん怖いのは「勝手に反映されること」です。
公式には、こう書かれています。
Copilot がこれらのドキュメントに変更を加える予定の場合、最初にチャットで推奨される変更のプレビューが表示されます。 ドキュメントをレビューして承認するまで、ドキュメントには何も追加されないため、共同作業者と誤って何かを共有することはありません
確認してから反映される、ということです。この仕様を知っていれば、共有文書でも試せます。
文書を変えずに相談する
「チャットのみ」を選ぶと、Copilotはチャットで返答し、ドキュメントには変更を加えません。
これが意外と使えます。
- この文書、何が足りない? と聞く
- 読み手が引っかかりそうな箇所は? と聞く
- 共有する前に決めるべきことは? と聞く
公式に挙げられている例:
このドキュメントを5つの箇条書きで要約してください。
このドキュメントを共有する準備が整う前に、どのような決定が必要ですか?
このドキュメントのどの部分が、お客様にとって不明確でしょうか?
2つ目と3つ目は、そのまま使える質問です。 自分では気づきにくい抜けを拾えます。
モデルを選ぶ
モデルセレクターで、モデルを切り替えられます。
- 推論のレベルを選ぶ
- **「自動」**にしてCopilotに決めさせる
- サポートされているモデルプロバイダーを選ぶ
込み入った文書なら推論レベルを上げる、定型作業なら速さを取る——という使い分けができます。
知っておくべき制約
- CopilotはWordとMicrosoft 365のコンテンツ内で動作し、外部ツールには接続しません
- 対応言語がWordの画面より少ないため、言語によって使える機能が変わります
- 利用できる範囲は、サブスクリプション・ライセンス・組織の設定・プラットフォームによって異なります
「ウェブから最新情報を持ってくる」用途には向きません。 手元のMicrosoft 365の中身を扱う道具、と考えてください。
使いどころ
| 向く | 向かない |
|---|---|
| 過去の資料をもとに新しい文書を起こす | 最新のウェブ情報が要る調べもの |
| 長い文書の要点をつかむ | 数値の正確さが命の文書 |
| トーンや長さの調整 | 確認せずに提出する |
| 共有前の抜けチェック | 対応外の言語での作業 |
「ゼロから書く」より「手元にあるものを組み替える」ほうが、この機能は強いです。文章生成の考え方全般は文章生成AI比較、事務作業の変化は事務職の仕事はAIでどう変わる?にまとめています。
なお、同じOfficeの中で別のAIを使う選択肢もあります。ClaudeをExcel・PowerPointで使う方法を参照してください。
FAQ
Q. 無料で使えますか? A. 対象となるMicrosoft 365サブスクリプション、またはMicrosoft 365 Copilotライセンスが必要です。ライセンス体系は変更されることがあるため、公式でご確認ください。
Q. Copilotボタンが見当たりません。 A. サブスクリプションに含まれていないか、組織の設定で有効になっていない可能性があります。会社のPCなら管理者に確認してください。
Q. 他の資料を参照させられますか? A. できます。チャットウィンドウに**「/」を入力**して、ドキュメント・メール・会議を指定してください。
Q. 共有している文書で使っても大丈夫ですか? A. 変更前にプレビューが表示され、承認するまで反映されません。 共同作業者に誤って共有されることはない、と公式に説明されています。
Q. 文書を変えずに相談だけできますか? A. **「チャットのみ」**を選んでください。ドキュメントに変更を加えずに返答します。
Q. ウェブの最新情報を調べられますか? A. CopilotはWordとMicrosoft 365のコンテンツ内で動作し、外部ツールには接続しないと公式に記載されています。
Q. Mac・iPadでも使えますか? A. 使えます。適用先はWord for Microsoft 365/Mac版/iPad版です。
まとめ
- WordのCopilotは、下書き・書き換え・要約を文書の中で行う機能
- 利用には対象のMicrosoft 365サブスクリプションまたはCopilotライセンスが必要
- 「/」で他のドキュメント・メール・会議を参照できる。ここが最大の価値
- 共有文書では、承認するまで反映されない
- **「チャットのみ」**で、文書を変えずに相談できる
- 外部ツールには接続しない。 ウェブ調査用途には向かない
- 直しは「意味を変えずに」を添えると内容が崩れにくい
次に読む:ExcelのCopilotの使い方/OutlookのCopilotの使い方
※機能・ライセンス条件・対応言語は変更されることがあります。最新の情報はMicrosoftの公式ヘルプでご確認ください。
出典
- Microsoft公式「Word の Copilot へようこそ」(2026年7月26日確認)
最終更新:2026年7月26日/fondantAI編集部
