既存記事を「全文リライトして」とAIに頼まないでください。

評価されている部分まで書き換わります。 どの部分が評価されているかは、書き手には分かりません。分からないものを、まとめて変えるのは危険です。

リライトは、直す箇所を特定してから、そこだけ触る作業です。

この記事の要点

  • 全文を書き直させない
  • 直す順番は鮮度→検索意図→網羅性→表現
  • 更新日だけ動かさない

直す順番

表現から直すのは、最も効果が薄い作業です。

直すもの内容
1情報の鮮度古い数値、終了したサービス、変わった制度
2検索意図のずれ読者が求めている内容と、書いてある内容の差
3網羅性触れていない論点、抜けている項目
4表現読みやすさ、言い回し

1と2で、記事の価値の大半が決まります。

4だけを直しても、ほとんど変わりません。 言い回しがきれいになっても、情報が古ければ意味がないためです。

ステップ1:情報の鮮度を直す

最初にやるべき、最も確実な改善です。

以下の記事について、情報が古くなっている可能性がある箇所を挙げてください。

- 数値、価格、制度、サービス名、機能
- **「現在」「最新」「今年」といった時点に依存する表現**
- リンク先が変わっている可能性がある箇所

■条件:
- 正しい情報を推測で書かないでください
- **確認が必要な箇所の指摘だけ**してください

[記事を貼る]

「正しい情報を推測で書かない」を必ず入れてください。

AIが「最新の情報」として出す内容は、学習時点のものか、創作された可能性がありますハルシネーションとは?)。指摘された箇所は、必ず自分で一次情報を確認してください。

時点に依存する表現も見直してください。 「現在」「最新」と書かれた箇所は、時間が経つほど誤りになります。「2026年8月時点」のように、時点を明記する形に変えるほうが安全です。

ステップ2:検索意図のずれを直す

記事が読まれていない場合、書いてある内容と読者が求める内容がずれている可能性があります。

以下の記事について、次を教えてください。

1. この記事は、どんな疑問を持った読者に向いていますか
2. **その読者が知りたいのに、書かれていないこと**は何ですか
3. 逆に、その読者には不要な内容はどこですか

[記事を貼る]

3番目が有用です。 不要な内容が前半にあると、読者が求める情報に届く前に離脱します。

実際にどんな語で読まれているかが分かる場合は、それを渡してください。 想定と違う語で来ていることがあります。分析の考え方はAIでSNSの反応を分析する方法と共通です。

ステップ3:網羅性を足す

以下の記事について、同じテーマで読者が知りたいのに
触れられていない論点を10個挙げてください。

- 重要度の高い順に
- それぞれ、なぜ必要かを1行で
- **記事に既に書かれている内容は挙げないでください**

[記事を貼る]

足すのは、上位3つで十分です。

全部足すと、記事が長くなりすぎます。 論点が多すぎる場合は、別記事に分けるほうが読みやすくなります。

ステップ4:表現を直す

ここまで終わってから、最後に手を入れます。

以下の部分を読みやすく直してください。

■条件:
- **意味を変えないでください**
- 事実、数値、固有名詞は一切変更しないでください
- 元の文の構造をできるだけ保ってください
- 変更した箇所を教えてください

[直したい部分だけを貼る]

「変更した箇所を教えてください」を入れると、意図しない変更に気づけます。

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触ってはいけない部分

触らない理由
URL(スラッグ)変更するとリンクが切れます。どうしても変える場合は転送の設定が必要
タイトルの主要キーワード検索で来ている語を外すと、流入が変わる可能性があります
評価されている見出しどこが評価されているか分からない以上、大きく変えない
一次情報に基づく記述出典を確認せずに変えない
引用部分引用は原文のまま。改変すると引用として成立しません

最後の1つは特に注意してください。 AIに「読みやすく」と頼むと、引用部分まで書き換えることがあります。

更新日だけ動かさない

中身を変えずに更新日だけ新しくする——これはやらないでください。

理由は2つあります。

  1. 読者に対して誠実でない。 「更新された」と思って読んだら、内容が同じという状態になります
  2. 検索エンジンに対しても意味がない。 日付だけを見ているわけではありません

中身を変えたときに、変えた日付を書く。 これが正しい順序です。

加えて、重要な訂正をした場合は、本文に追記してください。 「〇年〇月、〇〇の部分を修正しました」と残すほうが、読者にとって親切です。

🔍 編集部の本音 リライトでAIを使うとき、いちばんやってはいけないのが**「全文を貼って書き直させること」**だと思います。楽なのですが、元の記事の何が良かったかを失います。 そして厄介なことに、失ったことに気づけません。直す箇所を先に特定して、そこだけ触る。 手間はかかりますが、これがリライトの本体です。

長い記事の場合

記事が長い場合、全文を一度に渡すと精度が落ちます。

  • 章ごとに分けて渡す
  • 直したい部分だけを抜き出して渡す
  • 全体の構成だけを先に見てもらい、章を指定して掘る

長い文書の扱い方はAIに長い資料を読ませるコツにまとめています。

リライト後のチェック

  1. 事実・数値・固有名詞が変わっていないか(意図した変更以外)
  2. 引用部分が原文のままか
  3. 内部リンクが切れていないか
  4. 見出しの構造が壊れていないか
  5. 時点に依存する表現が残っていないか
  6. 更新日を、実際に変更した日にしたか

1番目は必ず確認してください。 表現を直させたつもりでも、数値が変わっていることがあります。

FAQ

Q. 記事全体をAIにリライトさせてもいいですか?

A. おすすめしません。 評価されている部分まで書き換わり、しかも失ったことに気づけません。直す箇所を特定してから、そこだけ触ってください。

Q. どこから直せばいいですか?

A. 情報の鮮度からです。 古い数値・終了したサービス・変わった制度を直すのが最も確実な改善になります。表現から直すのは効果が薄い作業です。

Q. AIが「最新の情報」を教えてくれますが、信用できますか?

A. 学習時点の情報か、創作された可能性があります。 AIには「確認が必要な箇所の指摘」だけをさせて、正しい情報は自分で一次情報を確認してください。

Q. タイトルは変えてもいいですか?

A. 主要なキーワードは残してください。 検索で来ている語を外すと流入が変わる可能性があります。副題の調整程度にとどめるほうが安全です。

Q. 更新日を新しくすれば順位は上がりますか?

A. 中身を変えずに日付だけ動かすことはおすすめしません。 読者に対して誠実でなく、検索エンジンも日付だけを見ているわけではありません。中身を変えたときに、その日付を書いてください。

Q. 引用部分も直させていいですか?

A. 引用は原文のままにしてください。 改変すると引用として成立しません。AIに「読みやすく」と頼むと引用部分まで書き換えることがあるため、リライト後に必ず確認してください。

まとめ

  • 全文を書き直させない。 直す箇所を特定してから触る
  • 順番は①情報の鮮度 ②検索意図のずれ ③網羅性 ④表現
  • AIには「確認が必要な箇所の指摘」だけをさせる。 正しい情報は自分で確認
  • 触らないのはURL・タイトルの主要キーワード・評価されている見出し・一次情報の記述・引用
  • 足すのは上位3つまで。多すぎるなら別記事に分ける
  • 更新日だけ動かさない。 中身を変えた日を書く
  • リライト後に数値・引用・リンク・見出し構造を確認する

新規に記事を書く手順はAIでブログ記事を書く方法、指示の出し方の基本はプロンプトの基本にまとめています。