Microsoft 365 Copilotには、通常のチャットとは別に「調べる係」と「分析する係」がいます。
Researcherは複数のソースを横断して引用付きのレポートを作る役。AnalystはExcelやデータベースを読んで統計や傾向を出す役です。
この記事の要点
- Researcher=調査してレポート、Analyst=データを分析
- Researcherは処理時間を長くして包括的な出力を返す
- 使えない原因の多くは、管理者が有効にしていないこと
⚠️ 以下は2026年8月12日にMicrosoft公式サポート(日本語)で確認した内容です。同ページには翻訳品質のフィードバック欄があり、機械翻訳とみられます。
まず訳語の話をします
公式の日本語ページを開くと、混乱します。 同じものが複数の呼び方で書かれているためです。
| 英語 | 日本語ページでの表記 |
|---|---|
| Researcher | 「研究者エージェント」「研究者」「リサーチ ツール」 |
| Analyst | 「アナリスト エージェント」「アナリスト」 |
「研究者」と「リサーチ ツール」が同じものを指しています。 公式ページを読むときは、この対応を頭に入れておいてください。本記事では英語の名称を使います。
Researcher:調べてレポートにする
公式の説明はこうです。 複雑なマルチステップの調査に取り組み、構造化されたソース引用レポートを提供するアシスタント。
情報を取ってくる範囲が広いのが特徴です。
| 取得元 | 内容 |
|---|---|
| Web | 一般の情報 |
| 職場のデータ | アクセスできるファイル・電子メール・会議・チャット |
社内のメールや会議の記録まで含めて調べられる——ここが通常の検索との違いです。
標準のCopilotとの違い
公式が明確に書き分けています。
| 設計思想 | |
|---|---|
| Researcher | タスクをより深く推論するために設計。複雑で階層化されたタスクに強い。処理時間を長くすることで、より包括的な出力を提供 |
| 標準のCopilot | スピードと効率のために最適化。メールの要約や短い返信の下書きなど、迅速なタスクに最適 |
「処理時間を長くする」と明記されている点が大事です。 速さを捨てて深さを取る設計なので、急ぎの用件には向きません。
公式の使い分け表
| やりたいこと | 使うもの |
|---|---|
| 簡単な回答・概要・ブレーンストーミング | Copilot Chat |
| 複数のソース(Web+業務)にわたる詳細な調査、共有できるレポート | Researcher |
| 引用文献と、見出し・ビジュアルを含む構造化されたレポート | Researcher |
「共有できるレポート」が要るかどうかが、いちばん分かりやすい判断基準だと思います。
利用条件
公式にこう記載されています。
現在、研究者は、Microsoft 365 Premiumサブスクライバーと、Microsoft 365 Copilotアドオンライセンスを持つMicrosoft 365ビジネスおよびエンタープライズユーザーが利用できます。
通常のMicrosoft 365だけでは使えません。 Premiumか、Copilotのアドオンライセンスが必要です。
Analyst:データを読んで分析する
公式は「熟練したデータアナリストを手元に置くようなもの」と説明しています。
挙げられている利点は3つです。
| 利点 | 中身 |
|---|---|
| 時間を節約する | 何千行ものデータやExcelスプレッドシート・CSVファイル・データベースなど複数ファイルを、自分で確認して統合する必要がない |
| データアナリストである必要はない | 簡単な質問だけで統計の計算・傾向の特定・外れ値の表示を行う |
| 読みやすいレポート | グラフやテーブルなどのビジュアルを含む |
「外れ値の表示」まで挙がっているのが実務的です。 平均だけ見て判断する事故を減らせます。
使い方
- microsoft365.com に職場または学校アカウントでサインイン
- 左側のナビゲーションウィンドウの [エージェント] で [アナリスト] を選択
- 分析したいデータについて質問を入力
- [+] アイコン → [コンテンツの添付] でファイルを指定
- 候補一覧から選ぶか検索。[アップロード] や [OneDrive] のアイコンから、端末やクラウドのファイルも添付できる
公式が挙げている質問例
- 「地域別および四半期別の売上データを比較し、主な傾向を強調する」
- 「顧客エンゲージメント指標に基づいて、最もパフォーマンスの高い製品またはサービスを特定する」
質問の粒度としては、このくらい具体的に書くのが前提だと読み取れます。
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両方のページに、同じ注記があります。
エージェントが使用できない場合は、管理者が有効にしていない可能性があります。
管理者はMicrosoft 365 管理センターのエージェント管理のページで設定できます。
「メニューに出てこない」の原因は、たいていライセンスか管理者設定です。 自分の操作を疑う前に、そちらを確認してください。
🔍 編集部の本音 この2つは、個人で契約して試す種類の機能ではありません。 会社が導入していて、管理者が有効にしていて初めて使えます。逆に言えば、条件が揃っている職場にいるなら使わない手はない。 特にAnalystは、Excelを開いて関数を組む前に一度投げてみる価値があります。
Excelを直接扱う選択肢としてはClaudeのExcel連携もあります。あわせてCopilotの使い方もどうぞ。
どんな仕事に効くか
| 場面 | 使うもの |
|---|---|
| 競合や市場を調べて社内向けにまとめる | Researcher |
| 過去のメールや会議の記録を横断して整理する | Researcher |
| 売上データの傾向を出す | Analyst |
| 複数のCSVをまとめて集計する | Analyst |
| 短いメールの返信 | 標準のCopilot |
経営企画のような、調べて整理する仕事との相性が良い領域です(経営企画の仕事はAIでどう変わる?)。数字を扱う業務は経理の仕事はAIでどう変わる?、事務全般は事務職の仕事はAIでどう変わる?も参考にしてください。
なお、社内のファイルやメールを対象にする以上、扱うデータの範囲は事前に確認してください。 判断軸はAIに社内情報を入れていい?にまとめています。
FAQ
Q. 無料で使えますか? A. 使えません。 ResearcherはMicrosoft 365 Premiumサブスクライバー、またはMicrosoft 365 Copilotアドオンライセンスを持つビジネス/エンタープライズユーザーが対象と明記されています。
Q. メニューにエージェントが表示されません。 A. 管理者が有効にしていない可能性が高いです。 公式にもその旨の注記があり、管理者はMicrosoft 365 管理センターで設定できます。
Q. ResearcherとCopilot Chatはどう違いますか? A. Researcherは深く推論するために設計され、処理時間を長くして包括的な出力を返します。 Copilot Chatはスピードと効率に最適化されています。急ぎなら Chat、レポートが要るなら Researcher です。
Q. Analystはどんなファイルを読めますか? A. 公式にExcelスプレッドシート、CSVファイル、データベースが挙げられています。複数ファイルを自分で統合する必要はない、とされています。
Q. 公式ページの「研究者」と「リサーチ ツール」は別物ですか? A. 同じものです。 日本語ページで訳語が揺れています。英語では Researcher です。
Q. Analystは個人アカウントで使えますか? A. 公式の手順は職場または学校アカウントでmicrosoft365.comにサインインする前提で書かれています。Analystのプラン条件については、参照したページに明示的な記載がありませんでした。 公式でご確認ください。
Q. 中立の立場で「使わなくていい」と言うこともありますか? A. あります。短い要約や返信の下書きなら、標準のCopilotのほうが速いです。当サイトはAIツールを運営しておらず、提携の有無で評価を変えていません。深い調査やデータ分析が必要な場面に限って使うのが合理的だと思います。
まとめ
- Researcher=調べてレポート(Web+社内のファイル・メール・会議・チャット)
- Analyst=データ分析(Excel・CSV・データベース、統計・傾向・外れ値)
- Researcherは処理時間を長くして包括的な出力。急ぎには向かない
- Researcherの利用はPremiumまたはCopilotアドオンライセンスが必要
- 使えない原因の多くは管理者の有効化。管理センターで設定
- 日本語ページは訳語が揺れている(研究者=リサーチ ツール=Researcher)
次に読む:Copilotの使い方/経理の仕事はAIでどう変わる?
※仕様は変更されることがあります。最新の情報はMicrosoftの公式サポートでご確認ください。日本語ページは機械翻訳とみられるため、重要な判断をする場合は英語原文もあわせてご確認ください。
出典
- Microsoft公式サポート「Microsoft 365 Copilotでの研究者の概要」(2026年8月12日確認)
- Microsoft公式サポート「Microsoft 365 Copilotでのアナリストの概要」(2026年8月12日確認)
最終更新:2026年8月12日/fondantAI編集部
