Googleスプレッドシートでは、AIを「関数」として書けます。
セルに =AI() または =Gemini() と入力する。SUMやVLOOKUPと同じ場所に、AIが並ぶということです。
この記事の要点
=AI()/=Gemini()をセルに書いて使う- [生成して挿入]を押すまで実行されない
- 列の値の補完は米国内・英語のみ
⚠️ 以下は2026年8月13日にGoogle公式ヘルプで確認した内容です。この機能の使用には、対象となるGoogle WorkspaceまたはGoogle AIのプランへの登録が必要です。
できること
公式に挙げられているのは4つです。
| できること | 説明 |
|---|---|
| テキストの生成 | データに合わせたテキストを生成するため、シート内の関連情報を使用 |
| 情報の要約 | スプレッドシートの内容を分析し、重要なキーポイントを抽出 |
| 情報の分類 | データをグループに分類する。感情分析を含む |
| リアルタイムの情報にアクセス | Google検索から最新の情報を取得して回答を生成 |
4つ目が独特です。 表の中から、検索した最新情報を引いてこられるということになります。
書き方
基本
- スプレッドシートを開く
- セルに
=AI()または=Gemini()を入力 - または、上部の [挿入] → [関数] → [AI]
公式に掲載されている例
=AI("Generate slogan for event in 10 words or less", A2)
第1引数に指示、第2引数に対象のセルという形です。範囲も渡せます。
=AI("Create an email to the reviewer addressing specific items in their reviews.", A2:G2)
※公式ページの例はすべて英語のプロンプトです。 日本語のプロンプトで同様に動作するかは、本記事では確認していません。
実行するには押す
ここが重要な設計です。 関数を書いただけでは結果が出ません。
- AI関数を含むセルを選択
- [生成して挿入] をクリック
- 更新したいときは [更新して挿入]
通常の関数のように自動で再計算されるわけではありません。
🔍 編集部の本音 押すまで動かない、というのは良い設計だと思います。 表を開くたびに数百のセルでAIが走ったら、コストも時間も読めません。「いつ生成したか」が自分の操作で決まるのは、実務では安心材料です。
変更履歴に残る
公式に明記されています。
[生成して挿入] または [更新して挿入] をクリックすると、生成されたコンテンツが挿入され、あなたがセルの編集者として変更履歴に記録されます。
「AIが入れた」ではなく「あなたが入れた」として記録されます。 共同編集のシートで使う場合、その値の責任は押した人にあるという前提になります。
AI列を使う
表(テーブル)で一括処理する機能です。
追加方法:表の右端の列の右上にある「右に AI 列を挿入」アイコンをクリック
追加すると、ヘッダーを除く最初の行にAI関数が自動的に表示されます。 その行に具体的な関数を入力すると、列の残りの部分に同じ関数が自動入力され、エントリを生成できます。
1行分の指示を書けば、列全体に適用できるということです。
日本では使えない機能
「Geminiで列の値を補完する」という機能があります。 ただし公式にこう書かれています。
重要: 現在、この機能は米国内において英語でのみご利用いただけます。
2つの入力方法が説明されています。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| Drag-and-drop | 列に完了したセルが1つ以上ある場合、新しいドラッグエントリポイントを使って、表のコンテキストに基づいて列に入力 |
| プロンプトに基づく入力 | 空のセルを複数選択してから、ワンクリックのエントリポイントで範囲に「入力」 |
日本からは使えません。 AI列と混同しやすいので、注意してください。
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公式の例から、実務に置き換えられるものを整理します。
| 用途 | 公式の例(原文) |
|---|---|
| 文章の生成 | =AI("Generate slogan for event in 10 words or less", A2) |
| 顧客フィードバックの要約 | =AI("For the customer, write a one sentence summary of their feedback.", A2:D2) |
| スパム判定 | =AI("Classify the preview as either a spam email or not a spam email.", D2) |
| 問い合わせの分類 | =AI("Categorize the customer inquiry as a compliment, exchange request, or return request.", C2) |
| 感情分析 | =AI("Classify the sentiment of the realtor analysis.", D2) |
分類と要約が主戦場だと思います。大量の自由記述を、決まったカテゴリに落とす——これは人がやると時間がかかり、精度も揺れます。
ただし、分類結果は必ず抽出検証してください。 全件を信じると、誤分類が集計に混ざります。
経理業務での使い方は経理の仕事はAIでどう変わる?、事務全般は事務職の仕事はAIでどう変わる?にまとめています。
Excelでの選択肢と比べる
同じ表計算でも、AIの載せ方が違います。
| 方式 | |
|---|---|
| Googleスプレッドシート AI関数 | 関数としてセルに書く。押したときに生成 |
| Claude for Excel | アドイン。AIがワークブックを読んで操作を提案 |
関数方式は、どのセルで何を生成したかが式として残ります。 アドイン方式は、会話しながら進められます。
どちらが優れているという話ではなく、作業の性質で選ぶものだと思います。列単位の一括処理なら関数、モデルの検討や誤りの調査なら対話、という使い分けになります。
注意すること
- データを入れてよいか確認する — 顧客名や取引先の情報を扱う場合は特に(AIに社内情報を入れていい?)
- 検索を使う関数は、出典が示されない — 事実確認が必要な用途では裏取りを
- 押した人が編集者として記録される — 共同編集では誰が生成したかが残る
- 大量のセルで一度に走らせない — まず小さい範囲で試す
FAQ
Q. 無料で使えますか? A. 対象となるGoogle WorkspaceまたはGoogle AIのプランへの登録が必要です。具体的なプラン名は当該ヘルプに記載がないため、公式でご確認ください。
Q. =AI() と =Gemini() は違いますか?
A. 公式には「いずれかを使用できます」と記載されています。 どちらでも入力できる、という説明です。
Q. 日本語のプロンプトでも動きますか? A. 本記事では確認していません。 公式ページに掲載されている例はすべて英語です。
Q. 自動で再計算されますか? A. されません。 セルを選択して**[生成して挿入]、更新は[更新して挿入]**をクリックする必要があります。
Q. 列全体に適用できますか? A. AI列を使います。表の右端から追加し、最初の行に関数を入力すると列の残りに自動入力されます。
Q. ドラッグで値を埋める機能が見当たりません。 A. 「Geminiで列の値を補完する」機能は、現在、米国内において英語でのみ利用可能と明記されています。
Q. 中立の立場で「使わなくていい」と言うこともありますか? A. あります。計算や集計は従来の関数のほうが速く、正確です。当サイトはAIツールを運営しておらず、提携の有無で評価を変えていません。自由記述の要約や分類のように、従来の関数では書けない処理に絞って使うのが合理的です。
まとめ
- セルに
=AI()または=Gemini()と書いて使う - できるのは生成・要約・分類(感情分析含む)・検索からの取得
- [生成して挿入]を押すまで実行されない。更新は**[更新して挿入]**
- 自分が編集者として変更履歴に記録される
- AI列で、1行の関数を列全体に自動入力できる
- 「列の値の補完」は米国内・英語のみ。日本からは使えない
- 公式の例はすべて英語。日本語での動作は未確認
- 向くのは自由記述の要約・分類。計算は従来の関数で
次に読む:Geminiでできること全ガイド/経理の仕事はAIでどう変わる?
※仕様は変更されることがあります。最新の情報はGoogleの公式ヘルプでご確認ください。
出典
- Google公式ヘルプ「Google スプレッドシートで AI 関数を使用する」(2026年8月13日確認)
最終更新:2026年8月13日/fondantAI編集部
