生成AIは、プレゼン資料の「構成づくり」「スライドの文案」「話す原稿」の3つを短時間で用意できます。 ただし「資料を作って」と頼むだけでは、枚数も粒度もばらばらのものが返ってきます。要点は、発表時間から枚数を逆算し、その枚数を制約としてAIに渡すこと。この記事では、その手順と、文章をスライドに落とす変換ルールを解説します。
この記事の要点
- 先に発表時間→枚数を決める。制約がないと構成は必ず膨らむ
- AIが担うのは「構成・文案・話す原稿」。デザインと図表は人が仕上げる
- 資料ができたら、想定質問もAIに作らせて本番に備える
手順の全体像
| 段階 | やること | 担当 |
|---|---|---|
| 0 | 発表時間・聞き手・ゴールを決める | 人 |
| 1 | 枚数を逆算する | 人 |
| 2 | 構成(各スライドの見出しと要点)を作る | AI |
| 3 | スライドごとの文案を作る | AI |
| 4 | スライドに落とす(デザイン・図表) | 人 |
| 5 | 話す原稿を作る | AI |
| 6 | 想定質問に備える | AI+人 |
ステップ0-1:枚数を先に決める
ここを飛ばすのが、いちばんよくある失敗です。時間の制約を伝えないままAIに構成を頼むと、10分の発表に20枚分の構成が返ってきます。
目安として、1枚あたり1〜1.5分で見積もると収まりやすくなります。10分なら7〜10枚、20分なら15〜20枚といったところです。これは基準ではなく経験則なので、自分の話す速さで調整してください。
枚数が決まったら、それを制約として渡します。
ステップ2:構成を作る
「〇〇(テーマ)」について、△△(聞き手)向けに□分で発表します。 スライド枚数は【N】枚。各スライドの見出しと、そこで伝える要点を1行で並べてください。 冒頭で結論を示し、その根拠を後に置く順番にしてください。
聞き手を具体的に書くほど、内容が定まります。 「経営層向け」「現場の担当者向け」「社外の初対面の相手向け」では、必要な前提説明の量がまるで違います。
出てきた構成は、そのまま使わずに1つ2つ削ります。削る候補は「背景説明」です。聞き手がすでに知っていることに枚数を使うと、肝心の提案部分が薄くなります。
ステップ3:スライドの文案を作る
構成が固まったら、スライド単位で頼みます。
次のスライドに載せる文案を作ってください。 条件:本文は3行以内、1行30字以内、体言止め。メッセージは1つに絞る。 スライド見出し:【見出しを貼る】 発表全体の構成:【構成を貼る】
条件を数字で切るのが要点です。「簡潔に」だけでは、スライドに入りきらない文章が返ってきます。
ステップ4:文章をスライドに落とす変換ルール
AIが出すのは文章です。それをスライドの言葉に直すとき、次の4つを機械的に適用します。
- 1スライド1メッセージ:見出しを読んだだけで言いたいことが分かる状態にする
- 3行まで:4つ目が出たらスライドを分ける
- 文末を落とす:「〜が課題です」→「〜が課題」。話し言葉で補う前提にする
- 数字は左に置く:「30%削減」を行頭に。目に入る位置が説得力を決める
デザインと図表はここで人が仕上げます。AIは見た目の調整には向きません。 グラフのもとになる集計はExcel作業をAIで効率化する方法の要領で作り、数値は自分で確認してから貼ります。
資料作成全般の型はAIで資料作成する方法にまとめています。
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各スライドで話す原稿を作ってください。 条件:1枚あたり200〜300字、口頭で話す言い方、スライドに書いてある文言をそのまま読み上げない。
最後の条件が効きます。指定しないと、スライドの文字をなぞるだけの原稿になり、聞き手には「読んでいるだけ」に見えます。
ステップ6:想定質問に備える
資料ができた時点で、もう一手あります。
この資料の内容に対して、聞き手から出そうな厳しい質問を5つ挙げてください。 それぞれ、質問の意図も添えてください。
答えを作らせるより先に、質問だけ出させるのがコツです。意図まで書かせると、「本当は何が引っかかっているのか」が見えます。自分の資料の弱いところが、ここで浮かびます。
企画・提案の場面での使い方は企画・コンサル職の仕事とAIでも扱っています。
AIに任せられない3つ
- デザイン・レイアウト:配置や余白の調整は人の作業です
- 図表の作成:もとになる数値の正しさは、作った本人しか確認できません
- 事実確認:社名・数値・日付は、貼る前に自分で照合します
文言の最終チェックはAIで文章校正・推敲する方法の手順が使えます。
FAQ
Q. スライドのデザインまでAIが作ってくれますか? A. プレゼンソフト側に自動生成の機能が用意されている場合もありますが、機能や対応範囲は変更が多いため、お使いのソフトの公式情報をご確認ください。生成AI単体でできるのは、基本的に文案づくりまでです。
Q. 何分の発表なら何枚が適切ですか? A. 目安は1枚あたり1〜1.5分です。ただし図表中心の資料か、文字中心かで変わります。一度リハーサルして、自分の実際のペースで調整してください。
Q. 資料づくりが苦手でも使えますか? A. むしろ「何から書けばいいか分からない」段階の人に効きます。構成のたたき台があるだけで、手が止まる時間がなくなります。
Q. 社外向けの資料に使っても大丈夫ですか? A. 文案づくりに使う分には問題ありませんが、社名・数値・日付は自分で照合してください。また、社内の非公開情報を入力してよいかは所属先のルールに従ってください。
まとめ
- 発表時間から枚数を逆算し、制約としてAIに渡す。ここを飛ばすと構成が膨らむ
- 構成・文案・話す原稿はAI、デザイン・図表・事実確認は人
- スライドに落とすときは「1メッセージ・3行・体言止め・数字は左」で機械的に変換
- 仕上げに想定質問を作らせると、資料の弱点が事前に分かる
次に読む:AIで資料作成する方法/プロンプトの基本
※各AIサービス・プレゼンソフトの機能は変更されることがあります。最新の仕様は公式情報をご確認ください。
出典
- 本記事は制度・料金・統計を扱わないため、外部の数値出典は用いていません
- 各AIサービス・プレゼンソフトの機能は各社公式情報
最終更新:2026年7月25日/fondantAI編集部
